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良い仮説をつくるための3つの資質 その2

良い仮説をつくるための3つの資質 その2

【例題】
それでは、良質な仮説を構築するために必要な3つの資質について、具体例を通じて理解を深めていきましょう。

 

これらの資質を身につけることで、それぞれの仮説思考は大きく前進します。

 

自分の会社や組織で実践する場合に、どのように応用するべきか、その方法論についても考えながら読み進めてみてください。

 

<例>
一般向けのソーシャルサービスを展開していたA社は、ここ数年、業績の悪化から脱するために苦労を重ね、工夫をこらしてきました。

 

かつては業界をリードする企業だっただけに、多くの会員数を誇るソーシャルサービスに固執してしまい、新たなサービスを生み出せずにいたことが業績悪化の理由です。

 

経営トップにおいても、そういった事情を把握していたものの、具体的な対策を行えずにいました。

 

そんなとき、自社のソーシャルサービス内で遊べるゲームが、異例のヒットを記録したのです。

 

これまでにも、サービス内で遊べるゲームの開発はコンスタントに行っていたのですが、今回のようなヒットはありませんでした。

 

このゲームのおかげで、落ち込んでいた収益力が徐々に回復し、一時の最悪の状態から脱せる兆しが見えてきました。

 

経営層もひと安心です。

 

ただ、とりあえず会社の業績は回復したものの、ヒットしたゲームが飽きられてしまえば、瞬く間に元の状態へと戻ってしまいます。

 

それだけは避けるべきだと考えた社長のOさんは、社内のゲーム部門をこれまで以上に強化することにしました。

 

具体的には、他社から優秀なプログラマーを引き抜き、新たな機材も整え、ゲーム開発に関しては万全の体制です。

 

加えて、今回のヒットはたまたまだったかもしれませんが、その成功要因を改めて分析することにしました。

 

また、自社のソーシャルサービスの成功とその後の失速についても同様に分析し、今後の経営に生かそうと考えたのです。

 

分析を行うチームは、O社長を含めた経営層全員と、他社の事例に詳しい社員数名、そして人事部長です。

 

人事部長を分析チームに参加させた狙いは、成功要因を分析した後、具体的に必要なスキルをあぶり出し、社員研修として実践するためです。

 

そうすることで、ヒットを一過性のものとして扱うのではなく、計画的に量産できるような体制を構築できるとの思惑がありました。

 

これまでにも、成果に対する分析は行っていたものの、具体的な施策には結びついていなかった点を反省した結果です。

 

度重なる議論の末、分析結果がまとまりました。

 

それによると、成功要因と失敗要因は次のように分析されています。

 

<成功要因>
・ユーザーの嗜好にあっている
・社会の需要に応えている
・時代の流れに沿っている
・自社の強みを生かしている
・ヒット&エラーをくり返している

 

<失敗要因>
・過去の成功にしがみついている
・社会の需要より、開発者の思考優先
・時代の流れを加味していない
・社内の資源に目を向けていない
・失敗したらトライしない

 

あとは、これらの結果をふまえ、具体的な社員研修プログラムを構築します。

 

ポイントとなるのは、どうすればいかに優れた仮説思考ができるのかということ。

 

これまでにも、A社では全社的に仮説思考を推進していましたが、それがほとんど機能していないことが今回の分析結果から明らかになった格好です。

 

そもそもA社が仮説思考を導入した理由は、意思決定の質を高めることや、具体的な解決策を考案する際に時短効果を期待して行っていました。

 

ただ、意思決定の質は上がっているものの、時短効果はそれほど向上せず、マンネリ化している現状は否定できません。なかには「仮説思考って意味あるのかな?」と考えている社員もいる様子。

 

そういった点も踏まえて、次の3つの研修を実施することに決まりました。

 

1.ビジネス基礎力養成講座.
2.「斬新な発想」「面白い視点」コンクール
3.モチベーション向上研修(管理体制も含めて)

 

 

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