仮説・検証の具体的な4ステップ その1
【仮説・検証の実践】
大企業や中小企業、零細企業にベンチャー、あるいは自営業や個人事業主まで。
世の中にはさまざまな規模で仕事を行っている組織や人がいます。
時代の流れを反映させながら、その形態や働き方を徐々にシフトさせているビジネスの世界。
それぞれの年代ごとにその姿を俯瞰してみるのは、歴史を知る上においても面白いことかもしれません。
ただ、形態や働き方に違いがあっても、実践しているのがあくまでもビジネスということにおいては変わりありません。
つまり、各種の経費や固定費を売り上げから差し引いた「収益」がプラスでないと、長期的に存続することはできないのです。
どの業界、どの職種、またはどの規模の企業であっても、そのもっとも根源的なビジネスの掟からは逃れられません。
もっとも、実際の業績について考えてみると、業種を問わず、各社ともに差が生じていることは明らかです。
業界のトップ企業は存在していますし、また往々にして、トップ集団に属する企業はトップ集団を維持し、それに追随する形で、新しい企業や他業種の参入があります。
市場が魅力的であればあるほど、その数は増していく傾向がみられますね。
もちろん、数年単位でトップ集団の中の入れ替わりがあったとしても、市場が飽和している場合にはとくに、業績の多寡やその順位がこう着する傾向がみられます。
また、そのなかから「絶対トップ」と呼ばれる、まさに“王者”のような企業が生まれることも。
そうなれば、新たに参入することも難しくなり、ベンチャー企業をはじめとする新規参入も少なくなります。
では、そういったトップ集団にいる企業、もしくは絶対王者の企業には、どのような特徴があるのでしょうか。
それを知ることによって、業界を乗り越えた成長企業に共通する普遍的な戦略がみえてきます。
驚くことに、彼らはなにか特別なことを実践しているというよりは、日々やるべきことを粛々と行っている場合がほとんどです。
そのやるべきこととは、「企業の目的に沿った社会への貢献」、つまりは「自社が何をする企業であって、そのために誰にどのような価値を提供するべきなのか」ということですね。
言われてみるとあたり前のように思うかもしれませんが、その基本を徹底して行うことに、トップ企業がその地位を長期にわたって維持できる秘密があります。
しかし、トップ集団に属する企業以外の場合には、やるべきことが不明確であるばかりか、どうすれば的確な行動をとれるかが曖昧になっています。
そのため、場当たり的な戦略や戦術を駆使することに終始してしまい、一貫した基本行動を着実に行うことができていません。
まずは、「自社が何をする企業であって、そのために誰にどのような価値を提供するべきなのか」を明確にすることからはじめるべきでしょう。
そこで活用できるのが「仮説・検証」をベースとした思考法です。
直面する問題を明確にし、その対処法としての仮説を構築、さらに、データ収集から検証までのサイクルをくり返し行うことですね。
現場におけるフィードバックを加えれば、その精度はさらに高まります。
その過程で、具体的にやるべきことを見出します。
仮説・検証の手順をまとめると、次の4ステップとなります。
<ステップ1>問題をあぶり出す
<ステップ2>問題への対処法として仮説を構築する
<ステップ3>仮説を検証するためのデータ収集
<ステップ4>仮説の精度を上げる工夫
全体としては、企業が直面している問題や課題からはじまります。
問題に対する意識が行動を駆り立て、何がもっとも適切な解決策なのかを見極めていくこと。
これはなにも、企業や組織だけでなく、一般的な個人にも適応できる処世術と言えるかもしれません。
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