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フレームワーク思考 その4(5フォース分析、ポーターの3つの基本戦略)

<ファイブフォース分析>
 事業環境と自社の経営環境を把握したら、業界全体にも目を向けてみましょう。

 

短期的には影響を与えないことでも、長期的な視点では事業の成否に関わってくることもありますので、いずれの項目もおろそかにしてはいけません。

 

業界分析に活用できるフレームワークには『ファイブフォース分析(5つの力)』があります。

 

具体的には次の5つです。

 

?業界内の既存の競合
業界内の「敵対関係の強さ」を確認します。
競合が多い、成長が遅い、製品の差別化が難しい、撤退障壁が高いなどの場合には競争が激しくなります。

 

→今回の新規事業では現状は競合の存在もまだまだ少なく、敵対関係も弱い状態

 

?新規参入の脅威
「参入障壁の高さ」によって新規参入のしやすさが決まります。
参入障壁が低い場合、今後は競争が激化する可能性があります。

 

→今後出版業界に多くのインターネット事業者の参入は予想されますが、書籍に関するノウハウをどう培うかがポイントとなる

 

?代替品の脅威
代替品のコストパフォーマンスが高い場合や、供給体制が構築されている場合に脅威となります。

 

→オーディオやDVDなどの活字以外の媒体もあることはあるが、直接的な競合関係は弱い状態

 

?売り手の交渉力
売り手の数や業界の慣例などが交渉力を左右します。
独占市場であれば、売り手の交渉力は必然的に高まります。

 

→Y社にとって売り手は作家や著者になりますが、一部の売れっ子作家を除けば、大手出版社としての強みはあると考えられる

 

?買い手の交渉力
顧客にとって選択肢があればあるほど、買い手の交渉力は高まります。

 

最新の電子機器などは各社ともにコモディティ化(品質、機能、形状などの違いがなくなり、差別化できなくなること)すれば、買い手の交渉力は高まります。

 

→実際の書籍に比べて、電子書籍やインターネットの商品は安価になりがち。今までの実績から価格のイニシアティブよりもシェアを重視したい

 

それぞれがどのように影響しあうのかを確認し、全体を俯瞰することで、正しい行動計画の策定や問題への対策考案につながります。

 

ファイブフォース分析(業界内の既存の競合、新規参入の脅威、代替品の脅威、売り手の交渉力、買い手の交渉力)

 

2.戦略立案
 環境分析を終えたら、次は「戦略立案」を行います。
戦略とは、特定の目標を達成するための長期的な指標となるものですね。

 

ときに「戦術」と混同されて使われている場合がありますが、戦術は一過性の短期的な作戦にすぎません。

 

たとえば、「集中戦略」とは、市場や流通チャネル、あるいは顧客セグメントを特定のものに集中して事業を進めるという長期的な方針ですが、そのために「地域限定でチラシをまいてみる」などは、短期的な作戦としての戦術となります。

 

戦略立案に活用できるフレームワークは次の2つです。

 

ポーターの三つの基本戦略
7つのS

 

<ポーターの三つの基本戦略>
 マーケティングの名著『競争の戦略』の著者であるマイケル・E・ポーター教授は、他社との競争優位を築くために「3つの基本戦略」があると主張しています。

 

1.コストリーダーシップ戦略
 競合他社よりも低コストを実現することにより、収益性や価格面で優位性を確保する戦略が「コストリーダーシップ戦略」です。

 

たくさん作ることで「規模の経済」をきかせたり、ノウハウの蓄積やスキルの向上で効率をあげる「経験曲線の利用」などがあります。

 

2.差別化戦略
 コストリーダーシップ戦略が大企業、あるいは高シェアを維持している企業向けであるのに対し、「差別化戦略」は小規模事業者向けの戦略です。

 

具体的には、製品やサービスに他社との明確な違い(付加価値)を設けることで、高価格帯でも選ばれることが目的です。

 

3.集中戦略
 コストリーダーシップ戦略や差別化戦略の概念をそのまま適用し、ある特定の分野に特化して事業を進めていく戦略が「集中戦略」です。

 

コスト面で勝負するなら「コスト集中」になりますし、他社が真似できない商品やサービスの特徴で勝負するなら「差別化集中」となります。

 

→今回、A課長が行う新規事業では、まだ参入している業者も少なく市場も成長途上にありますので、企業全体としての「集中戦略」という位置づけで事業を展開していくのが賢明かと思われます。

 

ポーターの三つの基本戦略(コストリーダーシップ戦略、差別化戦略、集中戦略)

 

 

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