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退職システム

退職システム

今回は退職システムについて説明していきます。

 

今回の文章を読むことによって、定年退職制度や早期希望退職優遇制度をはじめとする退職制度について学ぶことができます。

 

退職制度

 

退職に関して適切な制度を設計し運用していくことも、人材マネジメントの重要な役割です。

 

退職には、主に従業員が自ら自発的に退職する自己都合退職と、非自発的に退職することになる会社都合退職制度があります。

 

退職制度1

 

自己都合退職とは、定年制など会社に定められた制度に従って退職するのではなく、自己の個人的な事情によって会社を退職することで、その理由としては、体調を崩して仕事を続けられなかったケースや、職場環境や職務内容になじめないで仕事を辞めてしまうケース等が該当します。

 

一方、会社都合退職とは、企業の業績不振等により、やむを得ず雇用調整のために解雇を行ったり、早期希望退職優遇制度を活用して人員削減を行うことをいいます。

 

早期希望退職優遇制度では、中高年を対象として実施され、早期退職希望者には退職金の割り増しが行われるなどのインセンティブが設定されます。

 

このような早期希望退職優遇制度は、雇用調整としての意味もありますが、従業員の第2の人生設計の支援という意味も持ち合わせています。

 

会社都合退職のうち、企業側からの一方的な通告による「解雇」は、強制的な退職制度であり、「正当な理由のない解雇」は解雇権の濫用とみなされるなど、解雇理由についてはその合理性が厳しく問われることになります。

 

「正当な理由による解雇」については、次の4条件(整理解雇の4要件)を満たす必要があります。

 

@経済的な必要性:解雇しなければ企業が倒産する可能性がある

 

A解雇回避義務の履行:残業削減や希望退職等の手段を既に講じた

 

B客観的、合理的な基準:解雇対象者の選抜が恣意的でなく、合理的な基準に基づいている

 

C説明・協議の必要性:社員や組合に説明し協議した

 

日本は欧米諸国と比べて整理解雇のハードルが高いと言われています。

 

アメリカの場合、先任権に基づいたレイオフ制度が一般化しています。

 

レイオフ制度とは、企業による雇用調整策の1つで、企業の業績が悪化した場合などに事業主と労働組合が協定した上で、業績回復時の再雇用を条件に従業員を一時的に解雇することをいいます。

 

先任権とは、企業が労働者の昇進や配置転換、休職、解雇、再雇用等に際して勤務期間の長い者から順に優先的な扱いを認める制度のことで、古参権ともいいます。

 

一般に、一時解雇を行う場合は勤務期間の短い者から一時解雇の対象となり、再雇用の場合には、勤務期間の長かった者から優先される仕組みとなっています。

 

日本では整理解雇の4要件によって解雇が厳しく制限されているため、近年では整理解雇のための要件を緩和すべきという議論も行われています。

 

一般的に、整理雇用を行う前には雇用調整が実施されます。

 

雇用調整は狭義には人員削減を指しますが、広義では以下の手段が雇用調整に含まれます。

 

@業務量調整

 

A賃金調整(ボーナス調整、固定給調整)

 

B労働時間調整(残業削減、ワークシェアリングなど)

 

C採用抑制

 

D配置調整(出向等)

 

E人員削減(非正規社員の契約更新停止、一時帰休、希望退職の募集、整理解雇)

 

一般的に雇用調整は緩やかな手法のものから実施されますが、それでは間に合わない場合には最終的な手段である整理解雇が行われることになります。

 

早期退職プログラムの応募者や解雇対象者に対する企業の対応として、次のキャリア形成支援のためにアウトプレースメント・サービス(再就職支援サービス)を提供する企業と提携して、対象者への継続的なフォローを行うこともあります。

 

会社都合退職について社員の立場から考えてみると、社員自身も自助努力によってエンプロイアビリティ(企業から雇用されうるだけの能力)を高めることにより、企業から必要とされる存在を目指すことが大切です。

 

そのためのキャリア形成支援や自立的に職業にかかわる意識など、意識転換を図っていくことも重要となります。

 

定年退職制度

 

それでは次に定年退職制度について見ていきましょう。

 

定年退職制度とは、本人の働く意欲や能力に関わらずに一定の年齢に達すると企業組織を退職しなければならないという制度であり、合法的に企業組織から人材を退出させる制度です。

 

日本は世界トップの長寿国であり、日本人の平均寿命が長くなり、高齢者でも健康で活発な生活を送っている人は多くいるのですが、年齢を理由に退職しなければならないのです。

 

これは、高齢者にとっても不幸であるだけでなく、企業や社会にとっても不利益となることが考えられます。

 

企業にとって、ベテラン社員として一定の能力を確立した人材が企業組織を離れて退職していくことは大きな損失です。

 

特に「団塊の世代」の多くが2007年に一斉に定年退職を迎えるとのことで、社会問題となった「2007年問題」は記憶に新しいところです。

 

定年退職制度が作られた頃は今よりも日本人の平均寿命も短く、体力的にも精神的にも仕事を続けることができない年齢になったら仕事を辞めるべきであるという判断があったと考えられます。

 

一部の企業においては、定年退職の年齢を引き上げる、あるいは定年退職後も顧問などの形で再雇用するというケースも見受けられるようになっています。

 

 

以上、退職制度について、会社都合退職を中心に説明してきました。

 

特に整理解雇については、近年日本においても解雇要件を欧米並みに緩和し、人材の流動化を進めるべきとの議論が盛んになってきています。

 

解雇に関する法規制は主に労働基準法に定められていますので、一度目を通してみるのもよいでしょう。


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