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コアメッセージを伝える

コアメッセージを伝える

今回は、プレゼンテーションにおけるコアメッセージについて説明していきます。

 

この文章を読むことで、プレゼンにおいての「コアメッセージの必要性や作り方」について学ぶことができます。

 

コアメッセージの必要性

 

前回、プレゼン上級者(スティーブ・ジョブズやTEDのプレゼンターなど)は、「構想を練ってからストーリーを作っていく」とお伝えしました。

 

では、そもそもストーリーのアイディアはどのように考えるのでしょうか?

 

まずは、「聴き手がプレゼンを聴いた後にどのような状態になっていて欲しいか?」を明確にしましょう。

 

それは、「プレゼンを聴くことによって聴き手がどのような行動を起こすか」を決めるのです。

 

プレゼンターになると、「あれもこれも話したい」「話さなければいけない」と思い、何を目的にしているプレゼンなのかが分からなくなってしまうことも多くあります。

 

それを避けるために、「これを伝えたい」というコアメッセージを作る必要があります。

 

これが、プレゼンのコア(中心)になるので、コアメッセージに反するキャッチフレーズやストーリーは排除していくことが必要です。コアメッセージが明確になればなるほど、聴き手には共感・感動が生まれるのです。

 

コアメッセージの作り方

 

では、コアメッセージをどのように作っていくのでしょうか?

 

それは、聴き手の立場に立って考える必要があります。「聴き手がどんな事を考えてプレゼンを聴いているのか」を知らなければいけません。

 

聴き手は「このプレゼンを聴いたらどんなメリットがあるのか?」と自分自身に問いながら聴いています。

 

つまり、聴き手のメリットを伝えなければ、聴いてもらうことはできません。

 

例えば、営業のプレゼンのときに、商品開発の苦労話を一方的に話しても聴いてもらえません。その苦労が「なぜ聴き手のメリットになるのか?」という部分を伝える必要があるのです。

 

 

次に、聴き手のメリットを知るにはどうしたら良いでしょうか?

 

直接的には「ヒヤリングする」こともできます。しかし、ヒヤリングが出来る状況ばかりでもありません。

 

そのような場合は、「人がどのようなことにメリットを感じるか=どのような欲求を持っているか」を把握しておくべきです。

 

欲求や価値観は、4つのカテゴリーに分けることが出来ます。

 

1.家族や友人と交流し、その中の関係性で幸せを求める欲求(帰属の欲求

 

2.経済的な安定など、自分の欲望の充足を求める欲求(利己の欲求

 

3.自分の成長を求める欲求(自己実現の欲求

 

4.現状と希望する未来とにギャップがあっても、努力でそれを乗り越えことができるという、未来への希望を求める欲求(希望の欲求

 

「希望の欲求」について、少し分かりにくいかもしれませんので説明します。

 

希望の欲求とは、「現状がどのような状態でも、未来に希望があって欲しい」と思うことです。

 

例えば、プレゼンの中で、努力すれば乗り越えられるような「敵」や「壁」を明確にすることによって、「現状が厳しい状態でも、努力すれば良い未来があるのだ」と希望が持てる話ができるようになります。

 

 

それでは、プレゼンでコアメッセージを作っていくには、どのようにしていけば良いのでしょうか。

 

大事なのは「4つの欲求のうち一つに絞ってコアメッセージを作っていく」ということです。

 

例えば、経済的な安定を求めている聴き手であれば、それについてのコアメッセージにし、自己実現を求めている聴き手であれば、それをコアメッセージにするように一つの欲求に絞ってコアメッセージを作っていきます。

 

コアメッセージを決めたら、別の欲求の話を排除します。

 

例えば、自己実現の欲求であれば、自分が成長することが自分のメリットになるという話が中心になります。「成長のためにはときにはリスクをとることが重要だ」と語っていきます。

 

そのときに、急に経済的安定の話などを混ぜてしまうと、コアメッセージが伝わりにくくなり、結果として感動・共感を呼ぶようなプレゼンにはなりません。

 

このように「構想を練る」中でも、キャッチフレーズやストーリーを考える前に、コアメッセージを明確にすることから始めるのです。

 

コアメッセージを伝える1

 

<事例>
Mさんは私立高校の英語教師です。毎日生徒の前で話をしているので、人前で緊張することもありません。教えることも得意ですので、授業自体は困っていません。

 

しかし、今年からクラスを担任することになりました。すると、進学や進路についてのいわゆる「進路指導」を行う機会が増えてきたのです。

 

ですが、今まで進路指導の経験は乏しく、対応方法に少し困っていました。しかも、クラス全員の前で「進路」について話をしても、生徒にあまり伝わっていない気がしていました。

 

そんなときに、学生時代の同級生のNさんと再会します。Nさんは営業マンで、仕事柄よくプレゼンをしています。そこで、Nさんに「伝わるプレゼンの仕方」を教えてもらうことにしました。

 

 

Nさんは、「Mさんは話し方自体はプロなので問題ない。でも、生徒の気持ちになって話していないのでは?」と言われました。

 

Nさんの話を聞いているうちにMさんは気づきました。今まで「進路を早めに考えるべき」という話をしてきたけれど、それが「生徒にとってどんなメリットがあるか」や、逆に「早めに考えないとどんなデメリットがあるか」などは、ほとんど伝えていなかったのです。

 

具体的には、「希望の欲求」に基づいて、「誰でも進路を決めるまで悩み」があり、「先延ばしにしてしまうことが多い」ことを話しました。

 

そして、先輩たちの成功例や失敗例を交えながら、「早めに対策をした方が悩みも解消でき、良い結果につながること」を伝えたのです。

 

進路を早めに考えておくことは、現状と希望する未来とのギャップを埋めるためには有効な手段であると伝えていったのでした。

 

それにより、Mさんのクラスの生徒たちは、自らの進路について早めに考えるようになっていったのでした。

 

まとめ

 

・プレゼン上級者は、ストーリーのアイディアを考える際に、まずは「聴き手がプレゼンを聴いた後にどのような状態になっていて欲しいか?」を明確にする。

 

・コアメッセージを作るには、聴き手の立場に立って考える必要がある。

 

・聴き手は「このプレゼンを聴いたらどんなメリットがあるか?」と自分自身に問いながら聴いているので、メリットを伝えなければ聴いてもらうことはできない。

 

・コアメッセージが明確になればなるほど、聴き手に共感・感動が生まれる。


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