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企画書の3つの役割

今回は企画書の役割について説明していきます。

 

この文章を読むことで、「企画書がどのような場面でどのように役立つか」について学ぶことができます。

 

企画書の役割

 

企画書の役割は、相手に「納得し、承認して、行動してもらう」ことです。言い換えれば、プレゼンテーション(プレゼン)のツールとしての役割が大きいです。

 

でも、企画書の役割は、それだけでしょうか?

 

社内で上司に提出する企画書であれば、これだけの役割でも十分かもしれません。

 

しかし、取引先等の社外の方への企画書はそれだけではないはずです。

 

そもそも、本格的なプレゼンをさせてもらえるまでに至る過程があるはずです。その過程で、企画書は様々な役割を果たします。

 

実は、企画書には大きく3つの役割があります。

 

具体的には、下記の3つです。

 

?自己PRの役割

 

?アプローチの役割

 

?プレゼンツールの役割

 

それぞれ詳しくみていきましょう。

 

?自己PRの役割

 

まずは、自社や自分自身のことを知ってもらわなければ、プレゼンをすることが出来ないどころか、取引がスタートできない(=門前払い)ということにもなりかねません。

 

これから取引先になるための第一歩目の段階です。

 

この第一歩目の段階では、単に口頭だけであるより、文章で伝えた方が伝わることもあります。

 

その時に、自己PRするための企画書を使うことによって、スムーズに自己PRが出来るはずです。

 

この「自己PRのため(取引先になる第一歩目のため)」が企画書の役割の1つです。

 

?アプローチの役割

 

次に、相手のことを知り、自社・自分の出来る事を伝える段階があります。

 

これは、最終的なプレゼンへ繋げるため(アプローチのため)の企画書です。

 

これが無いと、プレゼンの場に出ることも許されないかもしれません。

 

つまり、前述の自己PRのための企画書で、相手に興味を持ってもらったとしても、次の段階で、相手が何を望んでいるのかを詳しく知る必要がありますし、その要望を叶えることが出来る事を伝えなければ、最終プレゼンに進めないのです。

 

よって、「相手のことを知り、自社・自分の出来る事を伝え、最終プレゼンに繋げるため(アプローチのため)」が、企画書の役割の2つ目です。

 

?プレゼンツールの役割

 

そして、最初に書いたように、最終的に「納得し、承認して、行動してもらうプレゼンのため」が企画書の役割の3つ目です。

 

このように、企画書には3つの役割があるのです。

 

企画書の3つの役割1

 

【事例】
A社は大手家電メーカーです。「A社の製品に使う部品を採用してもらおうと考えている部品メーカー」のB社は、A社との取引は今のところありません。

 

そこで、B社の営業担当のCさんは、A社の担当者にコンタクトを試みます。なかなか会うこともできなかったのですが、やっとのことでA社の担当者に会う機会を得ました。

 

<自己PRのための企画書>

 

その時に、Cさんは「自社(B社)の部品がすでに多くの企業で使われている実績やその部品を作る技術の高さ」を示す自社PRの企画書を持参しました。

 

業務内容が羅列してあるだけの一般的な会社案内ではない「具体的な自社PRの企画書」に、A社の担当者も興味を持ったようで、定期的に会う機会を得ました。

 

ここでの企画書はきっかけ作りのためのコミュニケーションツールと言い換えてもいいかもしれません。

 

しかし、この段階ではまだ「興味を持ったレベル」に過ぎません。

 

<アプローチのための企画書>

 

次の段階として、A社が部品提供の際に何を基準にしているのか、どの程度のレベルを求めているのか、予算はどのくらいかなどを具体的に調査していきます。

 

そして、それらを調査したうえで、プレゼンの機会を貰えるように提案します。

 

この企画書がA社の取締役の目に留まり、遂にはプレゼンの機会を得ることになります。

 

<最終プレゼンのための企画書>

 

そして、B社の営業マンのCさんは、A社の取締役、担当部長、担当者を集めた会議でプレゼンをしていきます。

 

そこでは、パソコンとプロジェクターを使ってプレゼンをしていくのに併せ、書類として企画書を配布しました。

 

この企画書は、前の段階で徹底的に調査したこともあり、十分にA社の要望に応えられる内容になっていました。

 

その結果、このプレゼンは成功し、B社の部品はA社の製品に採用されることが決定しました。

 

このように、B社の営業マンのCさんは、企画書の3つの役割をしっかりと把握し、それぞれの段階で活用することによって、プレゼンを成功させることが出来たのです。

 

まとめ

 

・企画書には3つの役割がある。それは「自己PRのため」「アプローチのため」「最終プレゼンのため」である。

 

・自己PRは口頭だけより、文章化した(企画書にした)方が伝わりやすい。

 

・最終プレゼンに繋げるためにも、相手の調査や自社の出来る事を伝えることは必要である。

 

・最終プレゼンは、「納得し、承認し、行動してもらう」ことが最重要である。

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