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BCGのデコンストラクションの概要

BCGのデコンストラクション

今回はBCGのデコンストラクションについて説明していきます。

 

この文章を読むことで、「デコンストラクションの概要」と「ビジネス創出のパターンと各事例」について学ぶことができます。

 

デコンストラクションとは

 

デコンストラクションとは、ボストン・コンサルティング・グループ(以下、BCG)による呼称で、事業のバリューチェーンを再構築することを意味しています。

 

バリューチェーンの分析は、その付加価値の連鎖と機能とに分けて、どの機能が付加価値を生み出しているかを分析します。

 

デコンストラクションを行うときにも、どの機能が費用に対する付加価値が低いのかを分析した上で再構築を検討します。

 

BCGでは、バリューチェーンの再構築が与える脅威や機会を見出すチェックリストを、以下の5つにまとめています。

 

@バリューチェーン全体の中でコストの割に価値の低いところはどこか

 

A自社の事業は、顧客のバリューチェーンの一部か、全部か

 

B自社の事業で、ネットワーク化によって影響を受けるのはどこか

 

C現在の戦略的資産のうち、負債となるものはどれか

 

Dどのような新しい活動・能力が必要になるか

 

ビジネス創出のパターンと各事例

 

バリューチェーンの再構築は新しい競争優位を築くチャンスと捉えることも可能です。

 

BCGは新しいビジネスの創出パターンを以下の4つに分類しています。事例企業を挙げながら説明します。

 

@レイヤーマスター

 

特定の付加価値活動で優位性を築きます

 

これまでのメーカーは事業のバリューチェーンを自社で抱え込むことを行うことが多かったのですが、バリューチェーンの一部に特化することで優位性を確保することが可能なこともあります。

 

例えば、台湾の電子機器受託生産企業である鴻海精密工業は電子部品の製造に付加価値部分を集中させる方針をとっています。

 

特定の要素で絶対的な地位を確立できれば、他の付加価値部分についてはアライアンスを組むことで対応も可能です。

 

bcgのデコンストラクションの概要1

 

Aオーケストレーター

 

独立した企業が連なる新たなバリューチェーンを構築し、運営することで全体の付加価値を高める方法です。

 

例えば、パソコン販売のDellは、在庫をストックした上で販売する形式ではなく、受注生産を採用しました。

 

部品メーカーの組織化や業務のアウトソーシングなどを用いることで関連する企業を巻き込んだバリューチェーンを再構築し、効率的なシステムを構築しています。

 

bcgのデコンストラクションの概要2

 

Bマーケットメーカー

 

既存のチャネルの弱みや、欠点をついて新市場を開拓する方法になります。

 

例えば、インターネットによる中古車販売は、中古車の映像や見積もりなどを配信することで、より広範囲の顧客を開拓し、インターネットを介することで迅速かつ活発な取引を可能にしています。

 

bcgのデコンストラクションの概要3

 

Cパーソナルエージェント

 

インターネット上の無数の情報を整理するナビゲーターが、新たな購買代理店として機能する方法になります。

 

例えば、ショッピング・サイトの楽天は、出店企業と顧客の間に立ち、ネット上の店舗管理や運営ノウハウの提供、顧客の買い物のアドバイスを行っています。

 

つまり、楽天は情報整理、それらの分析を行い、各店舗の売上向上へのアドバイスを行っていることになります。

 

bcgのデコンストラクションの概要4

 

まとめ

 

ビジネスチャンスはどこにあるのかということは企業にとって非常に重要な課題です。

 

既存市場に新商品を投入することや、新技術で過去になかった市場の創造など、なかなか見つけられないビジネスチャンスをバリューチェーンを再構築しようとすることで見えてくることもあります。

 

既存のバリューチェーンの非効率なところ、ボトルネックとなっているところを解消する方法を模索していくことが重要です。

 

上記したような4つのフレームワーク(レイヤーマスター、オーケストレーター、マーケットメーカー、パーソナルエージェント)を活用する際のポイントは、自社のビジネスアイデアがこれらのフレームワークのどれに当てはめられるのか、またはどれに当てはめることができれば強みを活かせるのかといった観点で検討をすることが肝要です。

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