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現状成り行き予測

現状成り行き予測

今回は成り行き予測について説明していきます。

 

今回の文章を読むことは、現状と目標値の差を埋める戦略を考えることに役立ちます。

 

成行きの予測

 

現状の延長として、成行き予測を行うことで戦略完了時点の定量目標とのGAPを把握することができます。

 

GAPを抽出することができれば、そのGAPを埋めるために必要な施策(期間や売上の未達分など)を検討することができます。

 

現状成り行き予測1

 

一例として、現状からの成行き予測を考える計算式を挙げます。最も簡易的に行えるアプローチとして、市場と紐付けた考え方があります。

 

売上高の予測をする場合は、以下のように売上高の構成要素を分解していきます。

 

[売上高]

 

= 売上数量×単価

 

市場数量×自社数量のシェア×単価

 

健在ユーザ数×年間使用量×自社数量のシェア×単価

 

潜在ユーザ数×顕在化率×年間使用量×自社数量のシェア×単価

 

ここまで売上高を構成する要素を分解した後は、各要素を現状分析から予測すれば自社の売上高の予測を行うことができます。

 

これは自社の売上高についての訴求であり、市場シェアを予測することは難しいです。

 

理由は、市場シェアは自社のみならず、他社との相対的なこととなるため、他社の変動を捉えることが非常に難しいためです。

 

自社の強みが他社よりも優っていて、競争力が高ければ市場シェアを上げることになりますし、反対に競争力が他社よりも劣っていれば市場シェアを下げる結果となります。

 

【参考例:化粧品メーカーA社]

 

A社の売上高の成行き予測を考えます。

 

前提は、(1)価格帯のセグメントは高価格帯製品、中価格帯製品、低価格帯製品の3つ、(2)消費者属性の世帯は、単身世帯、2人世帯(子供なし)、3人以上世帯(子供あり)としています。

 

※本来であれば、世帯構成を高所得/低所得、高齢/若年層と分類することも可能ですが、計算式が複雑となる為、今回は割愛します。

 

それでは、それぞれの売上高を要素分解します。

 

自社売上予測=高価格帯製品売上高+中価格帯製品売上高+低価格帯製品売上高 となりますので、それぞれの価格帯の売上高を考えます。

 

[高価格帯製品売上高] = 高価格帯製品の市場数量×自社数量のシェア×単価

 

(単身世帯×利用率×高価格帯比率×利用頻度×シェア + 2人世帯(子供なし)×利用率×高価格帯比率×利用頻度×シェア + 3人以上世帯(子供あり)×利用率×高価格帯比率×利用頻度×シェア)×単価 ・・・@

 

[中価格帯製品売上高] = 中価格帯製品の市場数量×自社数量のシェア×単価

 

(単身世帯×利用率×中価格帯比率×利用頻度×シェア + 2人世帯(子供なし)×利用率×中価格帯比率×利用頻度×シェア + 3人以上世帯(子供あり)×利用率×中価格帯比率×利用頻度×シェア)×単価 ・・・A

 

[低価格帯製品売上高] = 低価格帯製品の市場数量×自社数量のシェア×単価

 

(単身世帯×利用率×低価格帯比率×利用頻度×シェア + 2人世帯(子供なし)×利用率×低価格帯比率×利用頻度×シェア + 3人以上世帯(子供あり)×利用率×低価格帯比率×利用頻度×シェア)×単価 ・・・B

 

[自社売上予測] = @+A+B

 

利益は基本的に売上高が予測できればおのずと決まってきます。

 

売上高を参考にしておおよそのコスト感を算出することが可能となるためです。

 

コストは”変動費”と”固定費”に分類することができます。

 

変動費とは、売上高の増加と共に比例して増加する費用のことを指します。

 

一方、固定費は売上高の変動に関わらず一定でかかってくる費用のことを指します。

 

つまり、売上高の変動に伴って変動費を増減させて、固定費はそのまま計算することで営業利益を計算することが可能となります。

 

補足となりますが、化粧品メーカーA社のように製造設備を保持していたり、従業員(製造要員)を多く抱えている企業は固定費が高くなる傾向にあります。

 

これは製品が売れても売れなくても設備の維持費や従業員の給与を支払う必要があるためです。

 

そのため、利益を確保しようとすると、固定費の変動費化が求められます。

 

まとめ

 

成行き予測では、現状の延長で売上高をはじめとする事業の業績がどのような結果になるのかを予測し、将来的な目標値とのGAPを測ることが目的となります。

 

GAPが見えてくると、そのGAPを埋めるための施策を考え出すことが可能となる為です。

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