「表紙」と「目次」の作成
今回は「表紙」と「目次」の作成について説明していきます。
この文章を読むことで、「事業計画書の表紙と目次はどのようなものが良いか」を学ぶことができます。
事業計画書の表紙
事業計画書には特に決まった様式はありませんが、通常最初の1ページは表紙であり、2ページ目には目次がきます。
表紙には、題名、会社名、日付などを入れます。題名には「事業計画書」と最低限入れますが、それだけでよいのでしょうか?
事業計画書は従業員や社外の人も読むものです。
表紙を見た時点で「つまらない事業計画書だ」と思われたり、「読むのが大変そうだな」と思われたりして、読まれなければ目的を達成できません。
よって、表紙も「読みたくなるような表紙」であり、「この会社・事業に興味を持つような表紙」にした方がよいのです。
ではどうするかと言うと、単に「事業計画書」とだけ書くのではなく、どんな事業なのかが分かる題名にしたり、キャッチコピーを入れたりして興味を掻き立てます。
また、ロゴを入れるなどデザイン性を高めることが有効な場合もあります。
たくさんの要素を入れすぎると逆に興味が削がれるので、そのあたりは注意して読み手が読みたくなる表紙にしていきましょう。
事業計画書の目次
次に目次です。
目次も事業計画書を読みやすいようにする必要があります。それは、1ページ目から順番に読んでいかない場合もあるからです。
例えば、金融機関からの融資のための事業計画書であれば、読み手は必要な部分を先に読もうとすることもあります。
そのときに目次が読みにくいと、事業計画書の必要な箇所を読めないので、判断ができないこともあるかもしれないのです。
このように、目次も「読みやすさ」を考えて作成してください。
また、作成の中での注意点があります。
それは、事業計画書が出来上がり目次を作成した後に、修正があって「実際のページ数が変更になる場合」です。
その時に、目次の中のページ数の変更を忘れると、目次の役割を果たさないことになります。
このようなことは細かいことかもしれませんが、読み手にとっては重要なことですので注意をしていきましょう。
<事例>
Eさんはこれから起業しようと考えています。そして、近々ビジネスコンテストがあり、それで優勝することができれば起業資金を手にすることができます。
そこでEさんは、自分のアイディアを事業計画書にまとめてビジネスコンテストに応募することにしました。
このコンテストは一次審査が事業計画書を提出しての書類審査があり、それに合格すれば二次審査で審査員の前でプレゼンテーションができるという流れです。
事業計画書を作成するのは初めてなので、大手企業の経営企画室に勤務している友人にアドバイスをしてもらいながら作成していきました。
そうして内容は出来上がりました。最後に表紙や目次を付けて完成、というところまできました
ですが、ここであることに気づきます。それは表紙がシンプル過ぎることです。
Eさんの友人は大手企業で事業計画書を作成しているので、会社名だけでも読み手が「どんな会社か」「どのような事業をしているのか」が分かります。そのためシンプルなものになっているようなのです。
しかし、今回はコンテストですので、Eさんの事を全く知らない審査員が事業計画書だけで判断していくわけです。
しかも、審査員は同様の事業計画書を何十冊も読む必要があります。
たくさんの事業計画書を読むので、内容まで行く前の段階、表紙の良し悪しでその後の内容に興味を持ってもらえるかどうかが分かれる可能性もあるのです。
そこで、Eさんはこの事業のキャッチコピーを考え、表紙に掲載しました。こうしてEさんの事業計画書は一次審査を突破したのです。
<解説>
表紙や目次だけ良くても、事業計画書の内容がよくなければ意味はありません。
しかし、事業計画書の内容がよい前提であれば、「表紙や目次で読まれない」ということを避けるべきです。
そのためにも表紙や目次も手を抜かないようにしていきます。
まとめ
・事業計画書は従業員や社外の人も読む。そのため、表紙を見た時点で「つまらない事業計画書だ」「読むのが大変そうだな」と思われたりしてしまい、読まれなければ目的を達成できない。
・表紙も「読みたくなるような表紙」「この会社・事業に興味を持ってもらえるような表紙」にした方がよい。
・目次も読み手が事業計画書を読みやすいようにする必要がある。
・表紙や目次だけよくても、事業計画書の内容がよくなければ意味はない。しかし、事業計画書の内容がよいという前提であれば、表紙や目次で読まれないということを避けるべきである。
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