企画・アイディアの出し方
今回は企画・アイディアの出し方について説明していきます。
この文章を読むことで、「企画・アイディアの必要性」や「企画やアイディアを出す具体的な方法」について学ぶことができます。
企画・アイディアの必要性
事業計画書は、企画やアイディアを実行するために詳細に計画を作成していくことになります。
つまり、企画・アイディアだけがあっても、行動ができないので成果に結び付きません。
しかしながら、事業計画書の前提として、良い企画・アイディアがなければそもそも事業として成り立ちません。
なので、事業計画書を作成する前段階として、企画やアイディアを出す必要があります。
企画やアイディアはある日突然思い浮かぶこともありますが、それを待っていては企画・アイディアが浮かぶかわからず、実行もできないのでビジネスとして成立しません。
企画やアイディアを出す具体的な方法
まずはアイディアを出す方法を見ていきます。
一人で考えるのもよいですが、思い切ったアイディアを出すには複数人の力を借ります。その方がアイディアの幅が広がるからです。
この時に、ブレーンストーミング(以下ブレスト)という手法を使ってみましょう。
この方法は、テーマに基づいて複数の人がアイディアを出し合うという方法です。
この方法を使うと、誰かのアイディアがまた「他の人のアイディアを生み出す」という相乗効果が期待できます。
そのためにも、ブレストをする時には注意が必要です。他の人の意見を批判したり、「これは無理だから」と最初から意見を言うことを遠慮したりしないということです。
この注意点を最初に決めておかないと、アイディアが広がっていかなくなってしまいます。
また、ブレストの人数が多過ぎても意見が出にくくなりますので注意が必要です。
アイディアが出たらそれを少しずつ具体的な企画にしていきます。事業計画書の内容まではいかないにしても、大枠のビジネスモデルを考えていきます。
「どんな製品・サービスを提供するのか?」「お客様はどんな人を対象にするのか?」などです。
そして、それを「どのような流れ(ビジネスモデル)で運転するのか?」までを考えていきます。
このように具体的にしていくと次の課題が出てきます。
それが「他社との差別化」です。
他社との差別化ができていないと、お客様に自社を選んでもらえない状態になります。
つまり、ビジネスの流れはできていても、「販売ができない」という状態です。
そこで、他社との差別化を図るために、自社の強みを明確にしていきます。
経営資源(ヒト・モノ・カネ)の中で、自社にあって他社にはないものを探したり、製品・商品・サービスの提供方法を差別化してみたり、組み合わせで差別化してみたりと、様々な差別化を検討していきます。
このようにして、企画・アイディアを少しずつ具体的にしていき、それらを次回以降の事業計画でさらに具体的なものにまとめていくのです。
<事例>
Dさんは独立起業をしようと考えています。そのための事業計画書を作ろうとしていますが、まだアイディアが固まっていません。
そこで、起業仲間とブレストをしてアイディアを出すことにしました。
様々なアイディアが出た中で、人材ビジネスを中心に考えて行くことにしました。
しかし、ビジネスモデルを考えていく中で、人材ビジネスはすでに大手も中小も競合他社が多く存在していることに気づきました。
そこで、他社との差別化を図るためにDさんの強みを棚卸していきました。
これから起業するので資金は潤沢にはありません。でも、Dさんはエンジニアですので製造業の生産現場や開発部門の事について詳しいのです。
その強み(経験)を活かし、開発部門(開発系エンジニア)専門の人材紹介業に特化することになりました。
そして、単なる人材紹介業者ではなく、事細かに現場(開発部門)の事を知っている業者ということで、お客様から重宝されるビジネスになったのです。
<解説>
企画・アイディアをしっかりと出しておかないと、事業計画書の段階、次の実行の段階で流れがスムーズではなかったり、差別化ができていなかったりと、つまずくことになります。
よって、事業計画書を作成する前に、しっかり企画・アイディアを出す必要があるのです。
まとめ
・事業計画書の前提として、良い企画・アイディアがなければ事業として成り立たない。
・アイディアを一人で考えるのもよいが、思い切ったアイディアを出すには、複数人の力を借りた方が出やすい。その時に、ブレーンストーミング(ブレスト)を使うと効果的。
・企画・アイディアの出し方(全体の流れ)
?ブレーンストーミングでアイディアを広げる
?アイディアをビジネスモデルにしてみる
?自社の強みを考える
?自社の強みから他社との差別化を考える
?上記からビジネスモデルを具体的にしていく
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