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経営を学ぶ~経営学・MBA・起業~

アカウンティング(会計)

アカウンティングとは

【アカウンティング(会計)とは】アカウンティングとは、経営用語では「企業会計」という意味になります。一般的に「会計」とは、例えば外食をしたときに「お会計」などと言うように、お金の支払い(あるいは収入)などのことを指します。よって企業会計とは一般に、「会社のお金の支払いや収入」を管理することということ…

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財務会計と管理会計

【財務会計と管理会計の違い】アカウンティングは、大別すると以下の2つに分類することができます。1.財務会計2.管理会計ではこれらがどのようなものなのかを具体的に考えてみましょう。1.財務会計財務会計は、主に株主や債権者などの外部関係者への説明材料を作成し、公表することを目的としています。このため、外…

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会計公準と企業会計原則 その1

【会計公準と企業会計原則を理解する】ここからは、財務会計について考えていきます。財務会計の集大成となる代表的なものは、損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)です。損益計算書と貸借対照表に関しては、また別の項で説明します。これらの財務諸表に与えられた使命は、「外部関係者への説明をすること」です。し…

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会計公準と企業会計原則 その2

【2.企業会計原則】次に企業会計原則です。会計原則は、会計の具体的な原則を示したものです。会計原則には一般原則、貸借対照表原則、損益計算書原則の3つがあります。これらは会計の具体原則となるものなので、1つずつ確認していきます。≪一般原則≫まずこの図からわかることは、会計では「可能な限り正確なことを記…

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会計公準と企業会計原則 その3

≪損益計算書原則≫損益計算書原則では、以下のことが定められています。・損益計算書の本質損益計算書の本質とは、一会計期間のすべての収益と、これに対応するすべての費用を記載して経常利益を表示し、これに特別損益を加減して当期純利益を表示するということです。そして「発生主義の原則」により、費用及び収益は発生…

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財務諸表とは

【財務諸表とは】財務会計を学ぶ上で必須とも言える財務諸表には、どのようなものがあるでしょうか。財務諸表には以下のものがあります。なお原則として上場会社などは、これらの財務諸表を「有価証券報告書」という資料の一部として作成することになっています。では、これらの資料の内容を大まかに見ていきましょう。≪貸…

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簿記の基本

【簿記の基本を理解する】簿記は、アカウンティングの最も根本に位置するものです。簿記によって貸借対照表や損益計算書などの財務諸表が作成されるとともに、簿記で浮かび上がった取引結果がその後の意思決定にも大きな影響を与えるためです。アカウンティングを考える際、簿記は避けては通れないと言えます。簿記は会社の…

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損益計算書(P/L) その1

【損益計算書とは】損益計算書はP/Lとも表記され、会社のその期の収益と費用から最終的に利益(損失)を求める財務諸表です。対象となる時期の収益と費用の流れという、「フロー」を見ることができます。損益計算書は通常は1年を周期として作成されますが、上場企業などは四半期ごとに作成されています。【損益計算書に…

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損益計算書(P/L) その2

≪営業外収益・営業外費用・経常利益≫次は営業外収益と営業外費用から経常利益を算出するまでの流れです。営業外収益とは、主となるビジネス以外で発生した収入です。例えば保有している株式の配当、貸付金などの利息、短期売買を目的として保有している有価証券の売却益などです。営業外収益は、主に金融関連の収益となる…

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損益計算書(P/L) その3

≪法人税・当期純利益≫最後に、法人税と最終的な当期純利益を算出するまでの流れです。個人の所得に所得税や住民税がかかるのと同じように、会社が出した利益にも法人税などがかかります。2015年現在の日本の法人税(法定実効税率)は約35%です。そして法人税は税引前当期純利益にかかります。よって、法人税は以下…

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貸借対照表(B/S) その1

【貸借対照表とは】貸借対照表はB/Sとも表記され、会社の資産や負債、純資産(資本)が可視化されている財務諸表です。貸借対照表は会社のこれまでの活動による全資産とその原資の内訳(負債と自己資本)という、「ストック」を見ることができます。損益計算書に比べて概念がややわかりにくいかもしれませんが、貸借対照…

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貸借対照表(B/S) その2

・貸倒引当金貸倒引当金は、万が一受取手形や売掛金が現金化できなかった場合に備え、資産から控除しておく積立金です。資産から控除するので、マイナス表示になります。例えば手形や掛けで販売していた顧客が倒産するなど、実際に売上が回収できなくなった場合は、この引当金を充当することになります。・棚卸資産棚卸資産…

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貸借対照表(B/S) その3

・短期借入金短期借入金は文字通り短期(1年以内)の借入金を指します。運転資金などを銀行から融資してもらう場合は、短期の借り入れが中心となります。運転資金にはいくつかの意味がありますが、一般には流動資産で出てきた受取手形・売掛金の代金回収までの間に必要となる資金のことを言います。短期借入金は、代金回収…

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キャッシュフロー計算書(C/S) その1

【キャッシュフロー計算書とは】キャッシュフローとは、その名の通り「お金の流れ(フロー)」を意味します。そしてキャッシュフロー計算書とは、その期のお金の流れが計算されたものです。キャッシュフロー計算書は、ある意味他の財務諸表とは異なった性質を持っており、その考え方がわかると「なぜ黒字倒産という現象が発…

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キャッシュフロー計算書(C/S) その2

≪現金及び現金同等物に係る換算差額、現金及び現金同等物の増加額、現金及び現金同等物の期首残高、現金及び現金同等物の期末残高≫前の記事のキャッシュフローをまとめて、前期と当期の比較を行っているのがこれらの項目です。現金同等物とは、現金のようにすぐに使えるわけではなくとも「比較的容易に換金できる」など、…

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キャッシュフロー計算書(C/S) その3

5)ここまでの小計を出します。小計を出すのは、これがキャッシュベースで見た営業利益にあたるためです。6)投資や財務活動に関係のない損益を加減算します。ここでは特別損益が投資活動によるものであるため除外して、営業損益だけを符号はそのままで記載します。7)最後に法人税の支払額を記載します。以上で営業活動…

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国際会計基準

【会計のグローバル化】かつては外国進出と言えば製造業の話でしたが、現在は業種を問わず様々な分野で外国進出による市場開拓が進んでいます。また、IT化の急速な進展はいわゆる産業障壁をなくし、「いつでもどこでも」世界とつながることができるという「新しいグローバル化」が進みつつあります。そしてそのような状況…

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財務分析とは

【財務分析を理解する】財務分析は経営分析とも呼ばれ、会社の経営状態を判断するための分析手法です。財務分析は原則として、財務諸表を使って行います。財務諸表を理解していれば、あとはその数値をそのまま、あるいは少し加工して読み取ることによって、その会社の経営状態が把握できるということです。経営者の方の中に…

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企業の総合力を分析 その1

【総合力を分析】まずは財務分析で「総合力」を分析してみましょう。総合力を分析するということは、「会社として投下した資産に対してどの程度の利益を上げているか」を分析するということです。言い換えると、その会社全体と利益を見て経営力を分析するということになります。そしてその指標は、「資産」に対する「利益」…

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企業の総合力を分析 その2

【自己資本利益率(ROE)】自己資本利益率(以下ROEと表記します)とは、会社の自己資本に対してどのくらいの当期純利益をあげたかを示すものです。当期純利益を使用するのは、主に株主の出資からなる自己資本と比較を行うために、「株主に還元できる利益」である当期純利益が適しているためです。ROEを求める計算…

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企業の収益性を分析 その1

【収益性を分析】収益性とは、売上に占める利益の割合のことを言います。会社はまず最もその根本的な収益である「売上」を確保することが基本です。しかし、その売上をあげるためにあらゆる費用を惜しみなく使っていたのでは利益は出ず、膨大な費用によって企業を継続させることは難しくなります。特にこのような費用拡大で…

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企業の収益性を分析 その2

2.売上原価を下げる売上原価を下げることも売上高総利益率を高めるためには非常に有効です。最も手っ取り早い方法は、原材料や仕入れの見直しです。業者自体の見直しや、一括購入できるものは一括して購入するなどの方法があります。また、内部的には人材の配置や作業部門の効率化とともに、変化に合わせた生産体制の流動…

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企業の効率性を分析 その1

【効率性を分析】効率性とは、いかに資産の無駄をなくして経営を行っていくかということです。例えば生鮮食品を販売している会社がいつも在庫を持ちすぎて廃棄してしまう割合が高ければ、それは効率的な経営とは言えません。また、逆にソフトウェアのダウンロード販売などを行っている会社には基本的に在庫という概念がない…

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企業の効率性を分析 その2

【棚卸資産回転率と回転期間】棚卸資産回転率とは、棚卸資産に対して売上がどの程度あるかを表す指標です。また、棚卸資産回転期間は棚卸資産が売上の何日分、あるいは何か月分あるかを表す指標です。棚卸資産とは在庫のことで、多すぎると売れ残りが発生して費用だけが出て行ってしまい、その後の資金繰りが厳しくなります…

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企業の安全性を分析 その1

【安全性を分析】安全性とは、会社がどの程度自前の資金で経営が行われているかを見る指標です。例えば無借金で経営を行っている場合は、資金の返済や利息の支払いなどの必要がないため、経営を安定的に行うことができます。このような状態の会社を「財務体質が健全である」といいます。財務体質が健全であれば、支払利息や…

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企業の安全性を分析 その2

【長期の安全性】長期の安全性とは、1年以上の長期の支払い能力のことです。具体的には、保有している固定資産の資金調達が安定的に行われているかということです。≪固定比率≫固定比率とは、固定資産をどの程度自己資本でまかなえているかを見る指標です。固定比率は、以下の計算式で求めることができます。固定比率=固…

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企業の成長性を分析

【成長性を分析】成長性とは、会社の売上や利益、資産の成長の度合いのことを言います。会社を継続していくためには、売上や利益を安定的にあげていくことが必要です。しかし、ただ同じことをしているだけではやがて競争力のある同業他社によって顧客を奪われ、売上や利益は下がってしまいます。特に近年は規制緩和などによ…

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比率分析の限界と注意点

【比率分析の限界と注意点】ここまでは収益性・効率性・安全性・成長性といった分析をその「比率」で見てきました。比率分析は先にも触れたように、会社の「規模」や収益や費用の「額」に左右されないという客観性に優れた分析方法です。しかし、この分析方法にも限界があり、いくつかの注意点があります。特に、異なる会社…

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業界と企業の比較分析 その1

【業界と企業の比較分析】会社の財務は、その会社がどのような業界に属しているかによって大きく変わることで知られています。よってここでは、まずは財務諸表から読み取れる4つの業界の特徴を挙げてみます。そしてそれぞれがどの業界にあたるかを考え、自分の解答が合っているかどうかを確認してみましょう。【業界Aから…

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業界と企業の比較分析 その2

≪業界Bの解答≫業界Bの最も大きな特徴は、固定資産にあります。しかも有形固定資産です。有形固定資産ということは、資産を投資などで運用しているのではなく、形のある設備や建物、土地などを所有していることを意味します。経営を行うにあたり、設備や建物、土地などの取得が必須の業界であるということです。また、売…

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財務諸表から業界の特徴を分析 その1

【財務諸表から業界の特徴を分析】会社の健康状態を見るカルテとも言える財務諸表は、当然のことながら会社によって異なります。業績の上がっている会社と業績が落ち込んでいる会社とでは、B/S、P/L、あるいはC/Sもまるで異なるものとなります。そして財務諸表は、その「業種」によってもその特徴は大きく異なりま…

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財務諸表から業界の特徴を分析 その2

【小売業の特徴】小売業は顧客が主に個人であるため、比較的サービス業と似た特徴を持っています。最も似ている点は、支払いが売上債権としてではなく現金で回収されることが多い点です。そしてサービス業と異なる点は、サービス業が主に固定資産を活用することによって顧客にサービスを提供しているのに対して、小売業は「…

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会計方針とは

【会計方針とは】会社の会計には、その根本原則といえる会計公準と企業会計原則があります。よって会計は、これらの原則に即しているものでなくてはなりません。しかし会計には様々な構成要素があり、それらを「すべての会社」が同じように処理することは現実的に不可能です。そこで財務諸表を見る際は、その会社がどのよう…

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たな卸資産の評価基準と評価方法 その1

【たな卸資産とは】棚卸資産とは、在庫のことです。一般的な在庫のイメージは「商品を仕入れ、販売するまで保存しておく」というものだと思います。しかし在庫には販売者が商品を販売するための商品在庫だけではなく、製造者が製品を生産して商品として販売するまでの製品在庫や仕掛品、原材料なども含まれます。仕掛品とは…

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たな卸資産の評価基準と評価方法 その2

【実際に計算してみよう】では最初の図で使ったLEDを使って、実際に計算してみましょう。まず、平均法(総平均法と移動平均法)と先入先出法を使って取得価格を決め、それを低価法で時価と対応させることで最終的に棚卸資産額を決定します。(個別法はここでは省略します。)なお、ここでは当期2月の仕入れ後に150個…

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固定資産の会計処理(減価償却と減損会計) その1

【固定資産の会計処理】固定資産の会計処理に関して、その方針により会計の内容が変わるものは、主に減価償却の方法と減損会計についてです。【減価償却】減価償却という用語はこれまでにも出てきました。今回はそれが何なのかを具体的に考えてみましょう。例えば自動車部品製造会社が新しい部品製造のために製造用機械を購…

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固定資産の会計処理(減価償却と減損会計) その2

【減価償却費の特殊性】減価償却費は費用として計上するものの、実際には現金が出ていかないことにその特殊性があります。よって、例えば当期純利益が赤字の会社でも多額の減価償却費が計上されている場合は、減価償却費を除くと黒字になっている可能性もあります。現金という側面で考えてみると、実はその期は現金が増えて…

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引当金の計上方法

【引当金の計上方法】引当金とは、将来の費用に備えてあらかじめ引き当てておく負債のことです。今後発生が見込まれる費用については、その発生段階で費用計上していては期によって損益のブレが大きくなる可能性があります。よって、来期以降に費用が発生する可能性があるものは、事前に負債として計上しようというのが引当…

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収益の計上基準

【収益の計上基準を理解する】商品を販売した時、どの時点で収益を計上するかということも会社によって基準の異なる可能性のある要素の1つです。収益については企業会計原則により、実現主義とするとされています。実現主義とは、その収益が実現したと認識された時点で初めて計上するという考え方です。そして「実現」とは…

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費用の計上基準

【費用の計上基準を理解する】費用の計上基準は、企業会計原則により原則として発生主義を採用することとされています。実現主義を採用する収益とは異なり、費用の場合は保守性の原則から、発生した段階で計上しましょうということです。しかし、やや複雑なのは、企業会計原則には費用収益対応の原則というものもあることで…

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税効果会計

【税効果会計】税効果会計とは、会計上の収益と費用が税法上の益金と損金とは完全に一致しないことから来るズレを反映させようというものです。法人税は、原則として損益計算書から計算された税引前当期純利益から税率分が引かれます。よって例えば税引前当期純利益が100万円で法人税率が35%だった場合の法人税と当期…

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日米の会計方針の違い

【日米の会計方針の違い】日本には、アメリカに上場している企業もあります。三菱UFJフィナンシャル・グループ、NTT、トヨタ自動車などがニューヨーク証券取引所に、IIJなどがナスダックに上場しています。これらの企業では、アメリカで採用されている米国会計基準が採用されています。(日本会計基準と米国会計基…

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内部統制

【内部統制とは】内部統制とは、会社が自分たちの利益だけを追求するあまり、いわゆる不祥事や法令違反などを犯さないように、しっかりとした健全な経営ができる体制を作ることを言います。例えば小さな会社であれば、経営者が従業員の日頃の動向をつかむことで、そのような不祥事を防ぐことが可能かもしれません。しかし規…

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管理会計の必要性

【管理会計とは】ここからは管理会計について考えていきたいと思います。管理会計とは、「経営に関する合理的な意思決定」をその最終的な目的とし、そのための判断材料を作成するというものです。よって財務会計とは異なり、それらの資料は外部関係者に提供するものではなく、フォーマットなども決まっていません。また、管…

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固定費と変動費 その1

【固定費と変動費とは】会社を継続させていくためには、まず売上が必要です。そして売上を伸ばすことで利益を増やし、その利益をもとにさらに会社を発展させていくのが理想です。しかしどのように利益を上げていくかを考えるとき、最もわかりやすく、かつ重要になってくる考え方が、費用をどのようにどの程度かけるかという…

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固定費と変動費 その2

【固定費と変動費と売上・利益の関係】では、そもそもなぜ固定費と変動費に分類をするのか、あるいは固定費と変動費にはどのような関係があり、どのように売上や利益に関係するかを考えてみましょう。例として自動車部品製造会社S社が生産している2つの製品について考えてみます。S社の2つの製品の1個当たりの固定費と…

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直接費と間接費

【直接費と間接費とは】費用を分類する方法としては、直接費と間接費に分類する方法もあります。直接費とは生産に直接関係している費用で、間接費とは生産に直接関係しない費用です。固定費と変動費の分類は様々な業種で使用される概念ですが、直接費と間接費という概念は、主に製造業で使用される概念です。製造業では通常…

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製品原価と期間原価

【製品原価と期間原価】一般に、何かを生産して販売するという過程では、まず材料を仕入れ、それが加工されて製品となり、販売されます。このとき、まず原材料を購入するには費用がかかり、製品が完成していく段階では仕掛品や棚卸資産などの資産となり、最終的に販売された段階で初めて売上原価という費用になります。この…

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損益分岐点分析とその求め方 その1

【損益分岐点分析とは】ここからは損益分岐点分析について考えていきます。損益分岐点分析はCVP(Cost-Volume-Profit Analysis)分析とも呼ばれ、利益がゼロとなる損益分岐点(BEP:break-even-point)を見つけて売上と費用、利益を分析していこうというものです。損益分…

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損益分岐点分析とその求め方 その2

≪高低点法≫次に高低点法で求めてみましょう。高低点法とは、例えば期の違う2期の売上高と費用から損益分岐点売上高を求めるというものです。(ただし、2期が全く同じ売上高の場合は求められません。)高低点法では固定費と変動費が分類されていなくても損益分岐点売上高を求めることが可能です。ここでは製品aと製品b…

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損益分岐点分析から見た利益向上策 その1

【損益分岐点分析から見えてくる利益向上策】損益分岐点分析を行うと、様々な利益向上策を検討することが可能となります。ここでは自動車部品販売会社S社の製品aと製品bについての損益分岐点分析の結果から、これらの製品の利益向上策をどのように考えたらよいか検討していきます。製品aと製品bの売上高と費用、損益分…

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損益分岐点分析から見た利益向上策 その2

≪固定費が高く、損益分岐点売上高の高い製品bの場合≫次は製品bです。製品bは固定費の割合が高く、損益分岐点売上高が高くなっています。このことから製品bは「生産の自動化が進んでおり、変動費の割合が低い分生産量が増えれば増えるほど利益は大きくなる製品」である可能性が高いと考えることができます。そして損益…

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損益分岐点分析の活用法 その1

【損益分岐点分析の活用法】変動費と固定費を明確にして損益分岐点売上高を算出し、それを分析していくことは、利益計画を立てること以外にも様々な活用方法があります。ここでは自動車部品製造会社であるS社、洋服製造販売会社であるK社、レストラン経営を行っているM社が抱えている3つの課題に対して、損益分岐点分析…

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損益分岐点分析の活用法 その2

【洋服製造販売会社K社が抱える問題:消費者への認知度が低いため、赤字にならないレベルでバーゲンセールを活発に行い、認知度を高めたい】洋服製造販売会社であるK社は、洋服を自社で生産し、店舗及びWEBサイトで販売を行っています。価格の割に品質やデザインの優れた洋服が多く、一部の消費者からは支持されていま…

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損益分岐点分析の活用法 その3

【レストラン経営を行っているM社が抱えている問題:顧客に人気のある主力メニューが3種類あるが、3種類を万遍なく調理していると作業効率が低下するため、利益率の高い2つに絞り作業を効率化したい】レストラン経営を行っているM社は、現在ビーフカレー、ハンバーグ、エビフライをその主力メニューとしています。いず…

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安全余裕率と損益分岐点比率

【安全余裕率と損益分岐点比率】安全余裕率とは、現在の売上高が損益分岐点売上高に対してどの程度の余裕があるかを見るための指標です。安全余裕率は損益分岐点比率とともに使われることが多い指標です。損益分岐点比率とは、現在の売上高に対する損益分岐点売上高の割合です。安全余裕率や損益分岐点比率を確認すると、例…

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原価管理と原価計算

【原価管理と原価計算】原価という言葉は、これまで何度か出てきました。一般的に原価とは、売上を上げるために費やした物やサービスの価値のことを言います。ある意味費用とも同義ですが、費用は支出そのものをいうのに対して、原価はあくまでもその価値を指す言葉です。製品を販売する際の、元々の価値という意味です。例…

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総合原価計算と個別原価計算

【総合原価計算と個別原価計算】製品別にその原価を計算する計算方法に、総合原価計算と個別原価計算という考え方があります。ここではそれぞれをどのような場合に使うのかということや、その計算方法を考えていきたいと思います。【総合原価計算の概要】総合原価計算とは、製品の原価を「総合的に」計算するというものです…

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全部原価計算と直接原価計算

【全部原価計算と直接原価計算】全部原価計算と直接原価計算の概要と直接原価計算のメリットについては、「製品原価と期間原価」で記載しました。全部原価計算では固定費と変動費の区別をしないために期末棚卸資産にも固定費が含まれることになり、一方で直接原価計算では固定費はすべて当期製造原価となり、期末棚卸資産は…

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標準原価と予算差異分析

【標準原価と予算差異分析】これまで、原価には様々な計算方法があり、メリットとデメリットがあるということを学習してきました。そして原価は発生原価を計算して満足するというだけではなく、これまでの原価計算で養ってきた経験を生かして今後の原価を設定し、売上高や利益などとともに経営計画の策定に活かしていかなけ…

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原価企画

【原価企画を理解する】原価は基本的に生産現場で使われる概念であり、製造原価などはその最たるものです。よって標準原価などの原価決定は、原則として生産管理として生産現場レベルで行われてきたと言えます。しかし現在では、原価企画という考え方もあり、原価企画は標準原価とは異なった概念で考えられています。ここで…

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ABC(活動基準原価計算)とは

【ABC(活動基準原価計算)とは】これまで原価について、主に伝統的な分類やその計算方法について考えてきました。もちろん原価計算の基本は「総合原価計算と個別原価計算」、「全部原価計算と直接原価計算」、「標準原価計算と実際原価計算」です。これらの計算方法は必要に応じた様々な局面で原価の計算が可能で、原価…

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ABCの活用方法

【ABCの活用方法】間接費の製品への配賦をその「活動」で考えるABC(活動基準原価計算)は、多品種少量生産などの際に、特にその原価を正確に把握することのできる原価計算方法です。ここではABCを活用することで、従来の一般的な原価計算とどのような違いが生まれるかについて考えてみましょう。【従来の原価計算…

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ABCと価格設定

【ABCと価格設定】自動車部品製造会社であるS社では、新しく参入した一般消費者向けの市場で車の消臭芳香剤を2種類(製品A、製品B)販売しています。そして競合であるY社が製品Aの類似製品をS社よりも安い価格で販売し始めたため、S社はこれまでの原価計算を見直し、改めてABCによる原価計算を行いました。す…

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意思決定の前提(付加価値と生産性分析) その1

【意思決定の前提】会社が意思決定を行う際に最も必要となる考え方が、その意思決定によってどの程度会社が「付加価値」を生み出すことができるかということです。会社は債権者や株主、従業員などのステークホルダーがいなければ成り立たちません。このために会社は少なくともそのステークホルダーのために付加価値を創出し…

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意思決定の前提(付加価値と生産性分析) その2

【労働生産性の分析】労働生産性は、以下のように計算します。労働生産性 = 付加価値÷平均従業員数そして分子の付加価値が高い、あるいは分母の従業員数が少ない場合に、労働生産性は高くなります。労働生産性は従業員数を基準に考えるため、例えば飲食業などの「人手」が必要な業種は低くなり、製造業のように機械化が…

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業務的意思決定(差額原価収益分析)

【業務的意思決定と戦略的意思決定】ここからは会社の「意思決定」について考えていきましょう。意思決定と一口に言っても会社の意思決定には様々なものがあります。例えば部署レベルで責任を負っている業務について、その効率性を高めるためにこれまでのチーム編成を部署内で変更し、より効率的に作業を行えるようにしたと…

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戦略的意思決定1(フリー・キャッシュフロー) その1

【戦略的意思決定】ここからは戦略的意思決定について考えていきましょう。戦略的意思決定は経営方針とも密接に関係し、長期的に会社全体の動きを左右する意思決定です。そして戦略的意思決定の最大の特徴は、「設備投資や組織変更などを行う必要がある」ということです。よって、会社の収益に大きな影響を与えるため、業務…

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戦略的意思決定1(フリー・キャッシュフロー) その2

≪NOPATとは≫「NOPAT」とは、「Net Operating Profit After Tax」の略で、税引後利益という意味です。非常にわかりにくい考え方ですが、NOPATには主に以下の2つの考え方があります。1.営業利益×(1-税率)2.EBIT(経常利益+支払利息-受取利息)×(1-税率…

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戦略的意思決定2(運転資本の意義)

【運転資本の意義】次は、戦略的意思決定を行う際に忘れてはならない「運転資本」について考えていきましょう。【運転資本とは?】そもそも運転資本とは何でしょうか?運転資本は運転資金とも呼ばれ、「経営を行う際にはなくてはならない資本(資金)」です。そして運転資本にもいくつかの解釈がありますが、まずは運転資本…

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戦略的意思決定3(金銭の時間的価値)

【金銭の時間的価値】戦略的意思決定は経営の根幹となる戦略です。よってその意思決定を行う際は様々な要素を考慮する必要がありますが、中でも非常に大切になってくる考え方が、「金銭の時間的価値」をどうするかということです。原則として戦略的意思決定は未来に対して行われます。よって例えば3年後に100万円の収入…

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戦略的意思決定4(リスクと割引率)

【リスクと割引率】戦略的意思決定では、正確性を担保するためにはその金銭の時間的価値を考慮して考えるということが必要でした。そしてその金銭の時間的価値の根本にある考え方が、「お金を貸せば、その金額と期間に応じて金利がつく」という概念でした。しかし実際の会社の意思決定はいわゆる「金利」だけで考えることは…

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戦略的意思決定5(DCF法) その1

【DCF法を理解する】長期的な戦略的意思決定を行う際、最も代表的とも言える考え方がDCF(Discounted Cash Flow)法です。DCF法は、これまで出てきた「フリー・キャッシュフロー」、「運転資本の意義」、「金銭の時間的価値」、「リスクと割引率」などをすべて使って計算を行う、いわば意思決…

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戦略的意思決定5(DCF法) その2

≪それぞれの年度のキャッシュフローを考える≫まずは未来に発生するキャッシュフローを考えます。・初期投資を行った年の期初に発生する投資活動によるキャッシュフロー初期投資が行われるのは、現在(初期投資を行う年度の期初)です。そして初期投資は1000万円です。・初期投資を行った年の期末に発生する営業活動に…

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戦略的意思決定5(DCF法) その3

【実際に計算してみよう】では実際に計算してみましょう。1) 3~5年後のキャッシュフローを2年後の価値に割り引くまずは3~5年後のキャッシュフローを2年後の価値に割り引きます。3~5年後のキャッシュフローは540です。また、WACCが7%の3年の年金現価係数は2.6243です。よって、計算は以下にな…

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戦略的意思決定6(ペイバック法)

【ペイバック法とは】戦略的意思決定の代表的なものはDCF法です。しかしDCF法は計算が複雑で外部への説明が難しいなどの理由から、わかりやすく説明するための手法としては適さない場合があります。そんなときに使われる意思決定の方法が、ペイバック法と呼ばれる方法です。ペイバック法は回収期間法とも呼ばれ、営業…

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株主から見た企業価値 その1

【株主から見た企業価値】「企業価値」とは何でしょうか?企業価値という言葉はそれ自体があいまいで、非常に難しい概念です。例えば車や家などの価値はその性能や素材など、原則として目に見える価値だけで判断することができます。しかし会社の価値を考えた場合、そこには目に見える資産だけがあるだけではなく、例えば人…

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株主から見た企業価値 その2

【2.マーケットアプローチ】マーケットアプローチとは、株式市場(マーケット)に株式を上場している類似企業と自社を比較して、会社の時価総額を判断するという方法です。マーケットアプローチは、類似企業比較法などと呼ばれる場合もあります。時価総額とは、「株価×発行済株式数」のことです。そして上場企業の場合、…

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負債コストと株主資本コスト

【負債コストと株主資本コスト】これまで、会社を経営していくためにはいわゆる「金利」がかかり、それは資本コストと呼ばれるということを学んできました。資金を負債で調達するにせよ自己資本で調達するにせよ、それらの資金には時間とともに目に見える、あるいは見えない「金利」が発生しているのです。そしてこれらのコ…

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EBITDAによる株価の評価

【EBITDAによる株価の評価】株式の価値を考えた時、PERなどとともに比較的よく利用されるものの1つにEBITDA(Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization)という指標があります。EBITDAには正式な日本語名称…

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組織管理と管理会計

【組織管理と管理会計】管理会計の目的は、短期的には使える経営リソースを可能な限り有効に使い、長期的には経営リソース自体を今後の環境に適応するように変更させるなどして、組織全体で売上を高めて費用を抑え、最終的に利益をあげることにあります。そしてその目的を達成するためには経営者と従業員が同じ意識を共有し…

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予算管理の意義

【予算管理を考える】予算の決定と管理は、会社を経営していく上ではなくてはならない最重要課題です。なぜなら、「株主=経営者」などの会社を除けば、経営を存続できる唯一の道は利益をあげることであり、そしてその利益は正しく予算を決定し、管理していくことで生まれるためです。そしてその予算の設定手法には様々な種…

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予算の設定方法

【予算の設定方法】予算の設定方法には、これといった決まりがあるわけではありません。それぞれの会社が、その会社に合った手法を模索しながら見つけ出していくというのが一般的です。ここでは予算設定に関して、いくつかの方法を挙げてみたいと思います。【トップダウン方式による予算設定】トップダウン方式とは、経営者…

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予算の3つのタイプ

【予算のタイプ】予算は一般的に、3つのタイプに分類することができます。それは以下の3つです。①損益に関する予算②資金に関する予算③資本に関する予算ここではそれぞれについて、それらがどのような予算であるかを見ていきましょう。【①損益に関する予算】損益予算とは、その名の通り損益計算書の項目に関する予算で…

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ABM(活動基準管理)とABB(活動基準予算管理)

【ABMとABB】ABC(活動基準原価計算)では、原価の中の間接費を直接費に合わせるのではなく、その活動によって決めるということを学びました。そしてABCで正確な間接費を把握するには非常に手間がかかりますが、近年の激しい競争に打ち勝つためには有用な考え方であることも学びました。次に、ABCの延長にあ…

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責任会計システム

【責任会計システムとは】会社は所有者が株主、経営上の責任者が社長です。よって経営者は、所有者である株主に対して経営責任を負っています。経営がうまくいかなければ、その最終責任は社長にあるとみなされます。そして、会社の内部組織には組織のトップとなる責任者が存在します。例えば営業部で言うと責任者は営業部長…

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組織の設計と種類

【組織の設計と種類】日本の会社組織と言えば、最も多い形態がいわゆる「機能別組織」と呼ばれるものです。しかし近年は会社の大型化や環境変化に応じて様々な組織が生まれるようになっています。特に消費者の嗜好が多様化し、かつ変化が激しい現在では、これまでの常識にとらわれない組織が模索されるようになっています。…

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コストセンターとプロフィットセンター

【コストセンターとプロフィットセンター】組織を考えるときに、その位置づけがどのようなものかを判断する考え方として、コストセンターとプロフィットセンターがあります。コストとはこれまでに出てきたように費用のことで、プロフィットとは利益のことです。よってコストセンターとプロフィットセンターはそれぞれ「費用…

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業績評価の手法

【業績評価の手法】会社に努めている従業員がモチベーションを保ち、長く勤めたいと考えるようにするには、その業績評価を正しく行われなければなりません。かつての日本では「三種の神器」と言われた年功序列賃金、終身雇用制、企業別労働組合を採用する企業が大半でしたが、現在は環境変化の激しい時代の流れに合わせて、…

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具体的な業績評価のシステム

【業績評価システム】公平性が確保された業績評価を行うためには、その評価対象部門や対象者が会社に貢献したと判断される利益を可能な限り正確に行うことが必要になります。その際、特に事業部制などは「事業部 ≒ 会社」のような存在となっているため、その評価にあたってはその評価に統一された管理会計システムが必要…

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業績評価のステップと留意点

【業績評価のステップと留意点】これまで見てきた通り、業績評価は可能な限り公平なものでなくてはなりません。部門や職務などによってその業務は異なりますが、それぞれの業務について可能な限り従業員が納得できるものとする必要があります。よってその評価は「何となく」行うものではなく、ステップを踏んだ根拠のあるも…

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EVA(経済付加価値)とは

【EVAを理解する】EVA(経済的付加価値)とは、会社が生み出す付加価値を図る1つの方法です。一般的には会社の利益は会計的な利益やキャッシュフローなどによって判断されます。特にキャッシュフローは実際の現金の流れを把握できるため、近年重視されています。しかし会計的な利益やキャッシュフローだけでは、例え…

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MVA(市場付加価値)とは

【MVAを理解する】MVA(市場付加価値)とは、EVA(経済付加価値)と同じく、スターン・スチュワート社が開発し、商標登録を行っている指標です。MVAは「市場付加価値」と呼ばれているように、EVAのような実際の経済付加価値を算出したものではなく、市場のその会社への将来的な期待値を示すものです。EVA…

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BSC(バランスト・スコアカード)とは

【BSCを理解する】BSC(Balanced Scorecard:バランスト・スコアカード)とは、経営戦略を達成していくために様々な視点からバランスよく業績評価を行うことを目的として作られたシステムです。BSCは業績管理を単一的な視点から行うのではなく、部門や担当者にあったものとするために、4つの視…

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