時間を管理する その1
自らをマネジメントする上で、時間を管理することは重要です。
時間はあらゆる資源の中でも最も貴重なものです。
なぜなら時間だけは一日24時間と常に限りがあり、それを増やすことも他のもので代替することもできないからです。
そこで、この最も貴重な資源である自らの時間を管理することが、成果をあげる上では欠かせない要素となってきます。
時間を管理する具体的な方法は下記の三段階です。
1、自らの時間の使い方をリアルタイムに記録する
2、記録して明らかになった時間を整理する
3、整理して自由になった時間を大きくまとめる
この三つを行うことが成果をあげる時間管理の基本です。
順を追って見ていきましょう。
1、自らの時間の使い方をリアルタイムに記録する
まず時間を管理する為には、自分がどのように時間を使っているかを把握しなければなりません。
そして人は記憶によって時間を知ることができないという事実を認識しなければなりません。
窓も時計もない部屋に一日中いると人は時間感覚を失ってしまいます。
自分の過ごした正確な時間が分からず、記憶を辿ってもその時間を大きく、もしくは小さく見積もってしまいます。
そこから分かるように自分の時間の使い方を記録する際はリアルタイムに記録しなければなりません。
記録の仕方は問いません。
モバイル機器を使用してもいいですし、メモ帳に書いていってもいいと思います。
他人に記録してもらえるような人はそうしてもいいでしょう。
重要なのはリアルタイムに記録していくということです。
大変だとは思いますが、これを最低でも3〜4週間記録を取ります。
そしてできれば年に二回ほど行えればより正確な時間が把握できると思います。
こうして得られた記録を見ると多くの人は驚くと思います。
きっと自分が考えていた時間の使い方とは違う結果が得られるからです。
そしていかに自分が時間を無駄なことに使っていたかが分かるでしょう。
しかしこれで時間管理のベースが整います。
人は本来自分のことを知りたいと思うものですが、自分自身のことを本当に理解することは難しいことです。
しかし、自分自身の時間を知ることはできます。
上記を行うことで自らの時間に関しては客観的に見ることができるのです。
2、記録して明らかになった時間を整理する
そして次に時間を整理していきます。
これは時間を浪費する非生産的な活動を見つけて排除していく作業です。
テレビや漫画を読んでいる時間が長いなど、そういった一目で分かる無駄な時間はすぐさま排除しなければなりません。
問題なのは仕事上での非生産的な活動を排除していく作業です。
これは以下の3つのことを考えることで行うことができます。
?自分の全ての仕事に対して「行わなければ何が起こるか」を問う
これを自問して答えが「何も起こらない」であればその仕事はすぐにやめなければなりません。
何も問題が起こらないのであればその時間を他の成果のあがることに使うべきです。
?他の人が行えることは何かを考える
これは新入社員などであれば難しいかもしれませんが、本当にやるべきことをやる為に自分がやらなくてもいいことは他の人に任せるという考え方は重要です。
?他人の時間を浪費する活動はないかチェックする
これは自らの活動が他の人の時間を浪費している場合にそれを排除する作業です。
時間は最も貴重な資源であるだけに、他人の時間を浪費することは罪です。
例えば自らが設定したミーティングに、参加する必要のない人がメンバーとして加えられている場合などです。
これは自分で気づくことは難しいですが、簡単にわかる方法があります。
それは単純に他人に聞くということです。
聞き方や関係性によっては正直に答えてくれない場合もあるかと思いますが、「正直、私があなたの時間を無駄に浪費している活動はないですか?」という趣旨の質問を真摯に他人に投げかけることが大切です。
これら3つのことを行うことによって時間を整理することができます。
時間を整理するときに重要な仕事まで整理してしまうのではないかと不安に思うものですが、たいがいは杞憂に終わるので大丈夫です。
もし仕事を整理しすぎた場合はすぐに分かるものです。
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