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コミュニケーションの基本

ビジネスパーソンにとってはコミュニケーション能力は欠かせないと言われます。
これは職場でも取引先でも多くの人と関わるので当然のことです。

 

就職活動の面接でも学生のコミュニケーション能力をはかる面接官は多いです。
しかし、ただ人と仲良くお話しができることがコミュニケーション能力ではありません。

 

特にビジネスにおけるコミュニケーション能力とは、相手に伝えたいことを正確に、論理的に、わかりやすく伝え、その結果、納得や決済や成約など、要求に対する何かしらの成果を得られるというものです。

 

そしてその逆もしかりで、相手の伝えたいことを正確に理解することでもあります。

 

これらのことができている人は学生や新入社員に限らず、歳を重ねた人の中でもまだまだ少ないと思います。

 

しかしそれも仕方がないことだとも言えます。
コミュニケーション能力が大事と言っておきながら、そう言っている本人がそれを理解していないことも多いからです。

 

また、学校でも会社でもコミュニケーションについてほとんど教えられる機会がないことも原因でしょう。

 

そのため、コミュニケーション能力を向上させるには、まずコミュニケーションの基本を理解しなければなりません。

 

そこで、ここではコミュニケーションの基本を述べていきたいと思います。
コミュニケーションの基本的原理は以下の4つです。

 

?知覚である
?期待である
?要求である
?情報とは異なる

 

?知覚である
まずあなたは、誰もいない山で木が倒れたときに音はすると思いますか?
確かに音波は発生するかもしれませんが、誰も聞いていなければ音はしていないのと同じです。

 

音は誰かに知覚されなければ無いものと同じなのです。
これはコミュニケーションでも同じことで、コミュニケーションも受け手がいなければ成立しないのです。

 

これは受け手が知覚して初めてコミュニケーションが成立するということなので、コミュニケーションを発する側は受け手に知覚されるよう常に注意を払わなければならないということです。

 

それは具体的には受け手が使う言葉を使わなければなりませんし、受け手の経験にある言葉を使わなければなりません。

 

例えば、女子高生をメインターゲットととする商品をアプローチするには、女子高生が使う流行りの言葉や女子高生が普段経験することを探らなければなりません。

 

コミュニケーションは受け取る相手が成立させるということを知ることが大切です。

 

?期待である
次に、人は知覚したいと期待することを知覚するという習性があります。
これは期待と違ったものは受け取られない、もしくは間違って受け取られるということです。

 

例えば、好きでもない異性からデートに誘われて、「その日は予定があります」と断ったとします。

 

しかし、相手は承諾を期待しているので、「他の日なら大丈夫なのか」と受け取られてしまう可能性があります。

 

人は情報を自分に都合よく解釈してしまうものです。
コミュニケーションのすれ違いはこれが原因で起こることが多いです。

 

すれ違いを防ぐためには、相手の期待と違うことを伝えるときに、予め期待とは違うということをはっきりと伝え理解させなければなりません。

 

しかし、これも相手の期待を先にこちらが知らなければ成立しません。

 

したがって、コミュニケーションをする際には、先に相手の期待するものがどんなものかを知る努力をしなければなりません。

 

?要求である
コミュニケーションは、常に受け手に何かを要求するものです。
それは、喜んでもらうことであったり納得してもらうことであったりします。

 

ビジネスの場では上司に決済の捺印を要求することであったり、取引先に契約書へのサインを要求することであったりします。

 

コミュニケーションはその要求が受け手の価値観や欲求、目的に合致するとき非常に協力なパワーを発揮します。

 

それが合致しないときは抵抗されたり受けつけられなかったりします。

 

しかし、この要求するものが自分の中ではっきりしていないと、コミュニケーション自体がダラダラしてしまい自身にとっても生産性がなく、相手にとっても意味のわからないものになってしまいます。

 

?情報とは異なる
コミュニケーションと情報は別物だと認識しなければなりません。
情報は感情や期待といった人間的な属性を排除すればするほど完全に近づきます。

 

言ってしまえば情報とは記号と同じです。
しかし、コミュニケーションは人間的なものです。

 

この両者は依存関係にあり、情報を伝えるためにコミュニケーションがあり、コミュニケーションをするために情報が使われます。

 

しかし、コミュニケーションには必ずしも情報は必要ではありません。

 

例えば、アイコンタクトというものがあります。
会話をしなくても目と目が合っただけで意思疎通がはかれるというものです。

 

これは情報のやりとりがなくても成立するコミュニケーションの一つです。

 

同じ経験を共有する人間同士には必ずしも情報のやりとりは必要なく、むしろ逆に、それが完全に近いコミュニケーションなのだと言えます。

 

 

ここまでコミュニケーションの基本となる4つの原則を述べてきましたが、これで上から下へのコミュニケーションが上手くいかない理由が分かったと思います。

 

通常組織では上司から部下への一方通行なコミュニケーションが多いと思います。

 

しかし、それが上手くいっているところは少ないのではないでしょうか。
それはコミュニケーションは受けてが成立させるという原則が抜けているからです。

 

上司はまず部下に知覚されなければコミュニケーションは成立しないことを知らなければなりません。
そして部下が何を期待しているかを知る努力をすべきです。

 

コミュニケーションは「上から下へ」ではなく「下から上へ」が正解なのです。

 

しかし組織というものの性質上、なかなか「上から下へ」のコミュニケーションを変えることは難しいと思います。

 

それではコミュニケーションを上手く機能させるにはどのようにすればよいのでしょうか。

 

その一つが、皆が見ているもの、考えていることが違うのだと、皆が認識することです。
それが認識できれば皆が相手を理解することに努めるでしょう。

 

二つ目は、目標と自己管理によるマネジメントを行うことです。
皆が共通の目標を持ち、それに対して自らが行うべき貢献を常に考えるのなら、コミュニケーションの失敗は最小限に抑えられると思います。

 

多少コミュニケーションにズレが生じても、同じ目標を向いていればすぐに軌道修正ができます。
また皆が真に自らの貢献を考えていれば価値あるコミュニケーションをはかれるはずです。

 

最後は、なるべく同じ経験を共有することです。

 

先程のアイコンタクトでも述べましたが、同じ経験を共有していれば言葉も情報もなく最適なコミュニケーションが成立するのです。

 

このコミュニケーションこそ最強です。
したがって、重要な相手とはなるべく同じ経験を共有することを考えなければなりません。

 

この3つがコミュニケーションの原則からみて言える建設的な考え方ではないでしょうか。

 

 

 

 


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