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組織とは何か その1

【組織とは】
それでは、組織とは何かについて考えていきましょう。

 

ここでは企業組織のもつ特徴を理解することが目的となります。

 

まず、私たちの日常生活における組織との関わりを考えてみましょう。

 

私たちの大半は、病院で生まれ学校という組織で学び、生活の糧を得るために組織で働いています。

 

また、組織で働いていなくても、様々な企業組織や公共組織の活動を受けて生活の糧を手に入れることができるように、組織の活動によって私たちは豊かな生活を送ることができるのです。

 

このように、私たちの生活において組織の活動は欠かせないものになっており、特に企業組織の活動は生活を豊かなものにする上で大きな貢献を果たしています。

 

それでは、ここからは組織のもつ特徴について、社会的特性と経済的特性の2つの観点から考えてみましょう。

 

 

【組織の社会的特性】
まず、社会的特性から見た特徴です。

 

「社会」は、大きく分類して「共同体」と「人工的社会」の2つに分けられます。

 

企業組織は、その両方の特徴をあわせ持っているということができます。

 

それぞれの特徴を順に見てみましょう。

 

 

?共同体としての組織
共同体(コミュニティ)とは、個人がそのメンバーになることを自由に決めることができない組織です。

 

典型的なものとして、家族を基本とする血縁社会があげられます。

 

共同体は、その構成するメンバーの相互扶助によって成り立っており、共有財産をメンバーがともに守ることによって生活が成り立っています。

 

そのため、共同体のメンバーは個人的な事情よりも共同体の事情を優先することになります。

 

 

?人工的社会
人工的社会とは、個人の意思によってメンバーになるかどうかを自由に決めることができる組織です。

 

具体的な例としては、学校や会社があります。

 

原則的にどの学校で学び、どの会社で働くかは、個人の自由で決定することができます。

 

これらの組織は、共同体とは違って何らかの目的を達成するために人工的に構成された社会です。

 

個人の意思によってメンバーになるかを決められるということは、そのメンバーを辞めることを決めるのも自由だということです。

 

組織とは何か

 

企業の組織は、以上からもわかるように人工的社会に分類されます。

 

そのため、その企業組織の目的達成に貢献しない要素や目的達成の障害となるような要素については、排除されることになります。

 

しかし、人工的社会である企業組織においても共同体的な性格は強く残っており、企業組織の目的達成に貢献しないようなものであっても無視することはできません。

 

それでは、企業組織における共同体的な性格とはどのようなものでしょうか。

 

企業は営利追求を目的とする組織であるため、企業の意思決定や行動は経済的合理性に基づいて行われているように思われますが、現実的には合理的な行動ばかりではありません。

 

組織内での政治的な駆け引きが行われたり、強い連帯感や仲間意識によって不祥事を起こしてしまったりもします。

 

つまり、企業組織においても人は経済的合理性だけに基づいて行動しているわけではないのです。

 

人と人が協力し、ともに行動することによって共同体としての特徴が生まれてくるのです。

 

では、なぜ人は経済的合理性だけに基づいて行動しないのでしょうか。

 

この問いは組織のマネジメントを行っていく上で重要なポイントとなります。

 

その答えは、人の行動や思考は感情によって左右されるという点にあります。

 

組織とは何か

 

感情が人の知的活動に大きな影響を与えていることは、最近の脳科学領域の研究からも明らかになっています。

 

例えば、ピアノの先生になった人に、ピアノの先生になった理由を尋ねてみると、「初めてピアノを習った先生に憧れた」ということがあります。

 

ピアノではなくピアノの先生に対して好感情を抱き、そのことをきっかけとしてピアノの勉強に励むようになったのです。

 

そしてその学習意欲が継続し、最終的にピアノの先生になるという結果をもたらしたのです。

 

組織のマネージャーは人の感情を理解したうえで、組織を動かしていかなければならないのです。

 

 

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