プレゼンの際の注意点
今回はプレゼンテーションを行う時の注意点について説明していきます。
この文章を読むことで、「具体的に何に気を付けてプレゼンを行えば良いのか」について学ぶことができます。
プレゼンの際の注意点
プレゼンの準備をしっかりしても、当日のプレゼンがダメであれば聴き手には伝わりません。よって、プレゼンを行う際にも注意すべき点がいくつかあります。
例えば、プレゼンの目的も明確でスライドもしっかりと作られているのに、当日のプレゼンで声が小さすぎれば「伝わらないプレゼン」になってしまいます。
そのような注意点をまとめてみました。
1.自信を持って話す
2.声の大きさに気を付ける
3.姿勢に気を付ける
4.ジェスチャーを使いこなす
5.服装に気を付ける
6.話すスピードを意識する
7.無駄を省く
8.準備を怠らない
それぞれについて説明していきます。
1.自信を持って話す
まずは、話すときに自信を持って話さないと聴き手には伝わりません。
誰も自信がなさそうな人の話を聴きたくないですし、自信のない人から行動を促されても動きたくないからです。
準備不足であると自信がないように見えてしまいます。そのためにも準備はしっかりと行いましょう。
2.声の大きさに気を付ける
前文でも書きましたが、プレゼンの内容が良くても聴き手が聴き取れないほどの小さな声では伝わることはありません。
会場の大きさや聴き手の人数、マイクの有無によって必要な声の大きさは変わりますが、「声を届ける」という点を忘れてはいけないのです。
また、大声だけが良いわけではありません。
強調したい部分を大きな声で話したり、逆にわざと小声で話したりすることによってギャップを作り出すことができ、相手に興味を持たせることができたりします。
3.姿勢に気を付ける
プレゼンをしていると、体を左右に動かす人がいます。これは、緊張を和らげるために自然にしている場合が多いです。
しかし、聴き手からすると、落ち着きがなく自信がないように見えます。
また、姿勢が悪いと聴き手は良い印象を受けません。
このように、姿勢によって聴き手への印象がガラリと変わってしまいます。よって、姿勢良くプレゼンをすることは大事なポイントです。
4.ジェスチャーを使いこなす
プレゼンをする時に、頭を下げて原稿ばかり見ていては、なかなか聴き手の心には響きません。
しっかりと頭を上げて聴き手に目線を合わせましょう。
少人数であれば、一人ひとりに目線を合わせることも出来ます。人数が多ければ会場を見渡すようにします。
さらに、話すときにボディーランゲージやジェスチャーを加えると、相手の心に響きやすいです。
5.服装に気を付ける
プレゼンをするときの服装も大きなポイントになります。
聴き手の状況に合わせた失礼のない服装をするのはもちろんですが、もう少し積極的に服装を考えることも出来ます。
例えば、積極性をアピールするようなプレゼンであれば、赤のネクタイをするだとか、自分自身をブランディングして自分の特徴を表すような服装にするなどです。
「服装によって嫌悪感を避ける」のと同時に、「服装によって魅力を伝える」ことも出来るのです。
しかし、ブランディングをしようとするあまり、奇抜な恰好をして聴き手からひんしゅくを買っては元も子もありません。
特別な理由がなければ、スーツなどのフォーマルな恰好で臨むのが無難ではあります。
6.話すスピードを意識する
話すスピードは人によって違いますが、緊張すると早口になる人は多いです。
聴き取れないほどの早口では、良いプレゼンになるはずはありません。
それを避けるためにも、「はっきりした口調」「ゆっくり話す」「間を取る」事を心がけて話します。これらを意識すると、聴き手も聴き取りやすくなるのです。
また、声の大きさと同様に、緩急をつけると興味を持ってもらいやすくなります。
声の大きさもスピードも一定の調子だと、聴き手は眠くなるかもしれません。抑揚や緩急を付けることによって、最後まで聴いてもらえるのです。
7.無駄を省く
プレゼンをしていく中で、無駄なことをしてしまう場合があります。
例えば、話し言葉の中に「え〜」「えっと」などを付けてしまうことです。このような言葉を使うと聴き手の集中力が切れてしまいます。
また、プレゼン内容に関係のないジェスチャー、ボディーランゲージも同じです。
「頭を掻いてしまう」とか「顎に手を当ててしまう」など、いつもの癖が出る場合です。これも、そこに聴き手の目がいってしまい、本題から注目が削がれてしまうのです。
これらを避けるためには、当日癖が出ないように気を付けるだけではまだ足りません。無意識にしてしまうことも多いので、練習の段階から他の人に見てもらい、癖などを見つけておく必要があります。
練習の段階で癖を見つけ、それが出ないように繰り返し練習しておく必要があるのです。
8.準備を怠らない
プレゼン当日に気を付ける点を見てきましたが、やはり準備にかかっている部分も多いのです。
「自信を持って話す」だとか、「癖が出ないように練習時点で直しておく」「プレゼンをする自分のブランディングのために普段から服装まで気をつける」などです。
こうすることによって、当日のプレゼンが「効果的に伝わるプレゼン」になっていくのです。
そして、上記のような直接的な事だけでなく、間接的な準備も当日のプレゼンに大きく影響します。
例えば、自分のことを分析して自分の長所や短所を把握しておくことができれば、それをプレゼンに生かすことが出来ます。
また、普段から積極的に行動していれば、プレゼンをする前からその分野で知名度や認知度が上がります。
例えば、プレゼンする分野で「賞を取った」ですとか、「論文を発表した」「新聞に取り上げられた」などとなれば、それによってプレゼンの聴き手の信頼度が変わってくるのです。
以上、プレゼンの際の注意点を見てきました。
準備に関わる部分もありますが、この注意点を忘れてしまうと「伝わらないプレゼン」になってしまいますので、気をつけてください。
<事例>
新入社員のAさん達は、1ヶ月に渡る新入社員研修を受けました。座学の研修や、様々な部署で実際の業務を行いました。
1ヶ月の研修の締めくくりとして、役員の前で「新入社員だからこそ言えるわが社の改善点」というプレゼンをすることになっています。「研修の中で気付いた改善点を新入社員の目線で捉えるとどのようになるか」という目的の最終研修です。
形式としては、新入社員が数名ずつのグループになり、そのグループで内容を作成したうえで、グループの代表が意見をまとめてプレゼンするのです。
そして、グループごとにプレゼンする内容は完成しました。Aさんは、自分の属するグループの代表としてプレゼンをすることになったのです。しかし、Aさんは全くプレゼンに慣れていません。
そこで、プレゼンの練習をグループの仲間と行いました。
しかし、Aさんは緊張のあまり原稿ばかりに目がいってしまい、早口で話しまいました。また、体を揺らす癖や言葉の初めに「えっと」とつけてしまう癖もありました。
それらは、聴き手役になっているグループの他のメンバーから見ると非常に気になります。そこで、それらを一つ一つ改善し、繰り返し練習していったのです。
こうしてAさんのプレゼンは上司や先輩から評価され、「良いプレゼン」(=伝わるプレゼン)になったのです。
まとめ
・準備をしっかりしても、実際のプレゼンがダメであれば聴き手に伝わらない。
・プレゼン当日の注意点
1.自信をもって話す
2.声の大きさに気を付ける
3.姿勢に気を付ける
4.ジェスチャーを使いこなす
5.服装に気を付ける
6.話すスピードを意識する
7.無駄を省く
8.準備を怠らない
・プレゼン当日に気をつけるべき点も、準備をしっかりすることにつながっている。
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