スライド以外の演出方法
今回はスライド以外の演出方法について説明していきます。
この文章を読むことで、「スライドを使ったプレゼンテーションにおけるスライド以外の注意点」「その他の演出方法」について学ぶことができます。
スライド準備以外の注意点
プレゼンをする際に、スライド(プレゼン用ソフトのパワーポイントなど)を使う事はごく一般的となっています。
そこで、スライドを使ってプレゼンをしていく中で、スライドの準備以外で注意することをいくつかお伝えします。
1.機器の準備を怠らない
2.ホワイトボードも活用する
3.音響も考慮する
それぞれ個別に説明していきます。
1.機器の準備を怠らない
プレゼンの資料を万全に準備しても、いざ本番という時に「プロジェクターが動かない」というハプニングは良く起こります。「プロジェクター自体の故障」「使用方法が分からない」「コードが準備されていなかった」など様々な理由が原因です。
このようなハプニングが起きないように、プロジェクターなどの機器の準備も怠ってはいけないのです。
また、機器の準備という意味では、プレゼンをスムーズに行うために「使うと便利なものを用意しておく」という点もあります。
例えば、スクリーンで説明する時に使う「指し棒」や「レーザーポインター」です。
そのためにも事前に会場を下見しておかないと、「指し棒でプレゼンするつもりがスクリーンが大きくて使えなかった」ということもあります。これらもしっかりと準備を行うべきです。
2.ホワイトボードも活用する
プレゼンでは、スライドのほかにホワイトボードを使うことがあります。
スライドの補足としてホワイトボードを使うこともあれば、ホワイトボードのみでプレゼンをすることもあります。
ホワイトボードも、文字が小さかったり読みにくい字であったりすれば、良いプレゼンにはなりませんので、「ホワイトボードの活用方法」も準備が必要です。
また、ホワイトボードを使う際には、開始前に「ホワイトボードマーカーが問題なく使えるか」という点も調べておくべきです。
3.音響も考慮する
プレゼンでは音響も重要です。「マイクを使うべきか?」という点や、「そもそも会場にマイク設備があるかないか?」の確認なども必要になります。
「前方の方には聴こえているが、後方には聴こえていない状態」では、プレゼンが成り立ちません。
以上のように、スライドの準備以外でも注意すべき点はたくさんあります。
スライドを活用してのプレゼンは一般化しており、作成方法のノウハウが蓄積されてきているので、「スライドを活用した方がプレゼンがしやすい」というのは事実です。
しかし、逆の見方をすれば、コンペのように競合他社とのプレゼンで差が付きにくかったり、プレゼン自体がマンネリ化してしまっていたりする可能性もあるのです。
よって、スライド以外の演出を検討してみるのも一つの方法でしょう。
例えば建設業界では、スライドだけでなく実際の模型を使って立体的なものを見せながらプレゼンをすることがあります。
これは別の業界でも取り入れることも出来ます。模型などでイメージ化できるので、聴き手に伝わりやすくなります。
また、最近は動画が手軽に撮影・編集が出来るようになっていますので、動画をプレゼンに活用することも出来ます。スライドの中に静止画像を入れるだけでも効果はありますが、動画を使うことでインパクトはより強くなります。
しかし、動画も「プレゼンのストーリー化」と同様、聴き手の興味を引くような動画にしないと逆効果にもなりかねません。
よって、動画も「どのような目的で使うのか?」「見た相手をどのような状態に導きたいのか?」「どのような場面で使うと有効なのか?」などをしっかりと考える必要があるのです。
<事例>
税理士のSさんは、経営者団体からの依頼で税金対策のセミナーを行うことになりました。Sさんは他のセミナーなどでもプレゼンをしており、慣れていることもあってスライドの作成はすぐに準備が出来ました。さらに、前もって幹事の方にプロジェクターの用意を依頼してあります。
ところが、当日会場に行って確認してみると、プロジェクターが動きません。幹事の方の会社から持参した古いプロジェクターのようで、使い方が誰も分からないのです。
しかし、Sさんはこのようなハプニングに備えて早めに会場入りをしていたので、セミナー開始までに別のプロジェクターを借りることが出来ました。
Sさんは準備を怠らないだけでなく、ハプニングにも対処できるような体制でセミナーに臨んでいたのです。
また、Sさんは本番での失敗がないように、マイクの音量やホワイトボードマーカーのインクなど、事前に細かい部分の確認を怠りませんでした。
それにより、この日も好評のうちに無事セミナーを終えることができました。
まとめ
・スライドを使うプレゼンテーションにおいて、スライドの準備以外で注意すること
1.器具の準備を怠らない
2.ホワイトボードも活用する
3.音響も考慮する
・スライドでのプレゼンは一般化しており、競合他社とのプレゼンで差が付きにくかったり、プレゼン自体がマンネリ化してしまったりする可能性もある
・模型や動画を使うなど、スライド以外の演出方法を考えてみるのも良い。
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