経営を学ぶ-経営学・MBA・起業・ネットビジネス・リアルビジネスなど

経営を学ぶ~経営学・MBA・起業~

データを活用する

今回は、企画書にデータを活用する方法について説明しています。

 

この文章を読むことで、「データの種類」や「どのようにデータを活用するのか」について学ぶことができます。

 

データの種類

 

企画書にデータを活用することで、企画内容の質が上がります。

 

では、データにはどのような種類があるのでしょうか?

 

ここでは、「定量データ」と「定性データ」という視点で見ていきましょう。

 

定量データとは

 

定量データとは、数値や量などで表すことが出来るデータです。

 

例えば、アンケートをして数値で答えてもらったり、選択式で番号を選んでもらったりして集計するようなデータです。

 

定量データは数値であるため、集計がしやすく分かりやすいというメリットがあります。

 

しかし、アンケートの設問内容によっては、データが偏る結果が出てしまうこともありますので、アンケートの作成には注意が必要です。

 

定性データとは

 

一方、定性データというのは、数値で表すことが出来ないデータで、文章や言葉で表すデータのことです。

 

例えば、アンケートで自由に記述式で書いてもらったり、直接相手にヒヤリングさせてもらったりして集めるデータです。

 

定性データは分量が多く、相手の言葉使いもバラバラなので、集計や取りまとめは大変な作業になります。

 

しかし、相手の言葉や感情が直接伝わるというメリットはあります。

 

このように、定量データと定性データはそれぞれ特徴があり、集計上のメリットやデメリットがあります。

 

データを企画書に活用する

 

では、これらのデータを企画書に活かす場合はどうすべきなのでしょうか?

 

基本的に、定量データに基づく説明の方が論点が明確になりやすい分、企画書を読む相手も納得しやすい面はあります。

 

また、定性データばかりですと、「言葉ではそうだけれど、数字面ではどうかなぁ?」という疑問が出てくることも多いです。

 

しかし、定量データだけの場合、固いイメージの企画書になりがちで、感情があまり動きにくいという面もあります。

 

よって、両方を上手く活用することで、良い企画書になるのです。

 

例えば、説明などは定量データを活用しつつ、「ここで感情を動かしたい(感動や共感して貰いたい)」という部分では定性データを活用するなど、両方の特徴やメリットを活かして企画書を作るべきなのです。

 

データを活用する1

 

【事例】
Aさんは社内の福利厚生の改善プロジェクトのリーダーです。

 

福利厚生の改善は、一部の人間だけで考えるより、社内の意見を取り上げる方が良いと考え、紙のアンケートと直接従業員へのヒヤリングの両方を行いました。

 

その中で、「連続休暇を1週間取れる制度の導入」の可否を問うアンケートがありました。その定量データでは、賛成52%、反対48%という僅差でした。

 

連続休暇を1週間取れる制度は会社への影響も大きいので、この定量データだけではなかなか説得力のある企画書になりにくい状況でした。

 

 

しかし、その後のヒヤリング形式のアンケートで、実態が大きく違うことが分かったのです。

 

48%の人が反対しているのですが、その人たちの意見は「なんとなく1週間も休みづらい」や、「上司に遠慮して反対と書いてしまった」など、「積極的に反対」という意見は少なかったのです。

 

一方、賛成をしている人たちは、「仕事に活かすための資格勉強のために」や、「普段、仕事に集中しているので、家族のために時間を取りたい」など、本当に休みを熱望している意見が多かったのです。

 

 

よって、Aさんは、定量データに加えて定性データも踏まえて企画書を作成し、提出したのでした。

 

この制度は会社の業績への影響も大きいこともあり、すぐに導入できたわけではありませんでした。

 

しかし、この企画書をキッカケに役員も現場の声を知ることができ、順次、福利厚生の改善が進められることになったのです。

 

まとめ

 

・企画書を作成する上で、データを活用するとより良い企画内容にできる

 

・データには、数値が中心の定量データと文章や言葉が中心の定性データがある

 

・定量データと定性データの両方の特徴・メリットを理解し、それらを活かすことで企画書の質も向上する

関連ページ

パワーポイント(PowerPoint)での企画書の作り方
「目的」の書き方
「要件」の書き方
企画書の3つの役割
「スケジュール」の書き方
企画書を一枚にまとめる
要約をマスターする
「かんばん」を活用
「想定課題」の書き方
「表紙」・「タイトル」・「目次」の書き方
企画書の基本型体
企画書の3つの活用方法
ビジュアルを活用
ワード(Word)での企画書の作り方
企画書(提案書)とは
読み手に好かれる文章とは
適切な文章量とは
アイディア発想法
ダメな企画書のタイプ
データを活用する
企画書例②(商品・サービス開発)
企画書例③(広告企画)
外延的表記と内包的表記
オリエンテーションの重要性
エクセル(Excel)での企画書の作り方
企画書作成の8つの心構え
「背景」の書き方
「予算」の書き方
箇条書きをマスターする
論理図解(チャート)をマスターする
最終チェックの9ポイント
カラーリングのポイント
戦略的妥協の必要性
「コンセプト」の書き方
「おわりに」の書き方
企画書作成の7ステップ
資料は別途添付する
企画書の3大要素
企画書例③(広告企画)
企画書例①(教育・研修)
企画書例④(イベント)
企画書例②(商品・サービス開発)
企画書例⑤(総合企画書:マーケティング施策)
図解の基本(チャートとグラフ)
フォントサイズを工夫
オリジナルフォーマットの作成
Googleドライブでの企画書の作り方
グラフをマスターする
企画書の仮説と検証作業
企画とアイディアの違い
「実施案」の書き方
重要事項は先出し
「まえがき」・「はじめに」の書き方
企画書の事前調査のやり方
「組織図」・「体制図」の書き方
企画書の全体像
説得の手法
企画立案の6ステップ

HOME
HOME メルマガ登録 プロフィール お問い合わせ