「かんばん」を活用
今回は「かんばん」の活用について説明していきます。
この文章を読むことで、「かんばんの概要」「かんばんを使う際の注意点」について学ぶことができます。
「かんばん」とは
企画書は、読み手に読んでもらわなければいけません。また、企画書をプレゼンする場合も、相手に納得してもらう必要があります。
しかし、大型の企画書になればなるほど、企画内容も濃くなり、プレゼン時間も長くなります。
企画書やプレゼンが長くなれば、その分相手の集中力も落ちてきます。それではせっかく作成したものが理解してもらえず、無駄になってしまうかもしれません。
よって、「集中力を保って理解してもらうような工夫」が必要となるのです。
プレゼンであれば、単調に話すだけでなく、ボディランゲージを使って動きを出すのも一つの手段です。
また、各単元やページごとに「要約」を付けることも一つの手段です。これは、「かんばん」と呼ばれるものです。
ここでの「かんばん」とは、自動車会社が行っている「かんばん方式」ではなく、「そのページの言いたいことを要約して伝える」という意味です。
具体的に言うと、企画書のページの中に、20〜30文字程度の要約を別枠で囲って目立たせるのです。
読み手からすると、詳細まで読みたい場合は本文を読むことが出来るし、時間が無い時や集中力が切れている場合は、この「かんばん」(枠で囲った要約)だけ読んでいけば、大枠が把握できるようになるのです。
「かんばん」の注意点
「かんばん」では以下の3点に注意が必要です。
1. 短くまとめる
2. 要約を失敗すると、余計に伝わりにくくなる
3. 相手の心に響く、読みやすい言葉を選ぶ
「かんばん」は、企画書を要約して簡潔に伝えるための一つの手段です。
企画書の書式は自由なので、「かんばん」以外にも自分なりに読みやすくなる方法を追求してみましょう。
【事例】
Aさんはホームページ製作会社の営業マンです。B社から「新しいホームページの作成をしたい」という希望があり、数社が企画書を提出後、プレゼンをしてホームページの受注を競いあっている最中です。
B社は中堅の商社で、取扱商品やサービスが多く、分野も広範囲なので、ホームページも大型であり、そのための企画書も膨大になりました。
Aさんも多くの会社にプレゼンをしてきたことがあるので、長いプレゼンをすると「最後の方は伝えたい事がしっかりと伝わっていない」ということも多く経験しています。
特に今回は、数社がプレゼンをするなかで、Aさんの順番は最後です。
最後のプレゼンは、「インパクトのあるプレゼンが出来れば印象に残りやすい」というメリットがある反面、「プレゼンを受けるB社の方々が疲れ気味の可能性がある」というデメリットもあります。
そこで、一部動画を活用して、動きのあるプレゼンをしました。他にも、パワーポイントで説明する部分では、「かんばん」を活用して各ページでの「伝えたい事」を短い言葉で分かりやすく要約して伝えていったのです。
結果として、Aさんのプレゼンは採用されることとなりました。
そこで、B社の担当者に「なぜ採用されたのか?」を確認したところ、「当然、企画内容や予算などが希望と合致した事」がまず要因の一つだったようです。
でも、それは何社かで同様の企画もあったので、決定要因ではありませんでした。
決定要因は、「プレゼンでの印象が強く残っていたため」だったのです。
つまり、動画を使ったり、「かんばん」を使ったりして、相手に伝える方法を工夫した結果が採用につながったのです。
まとめ
・企画書やプレゼンが長くなれば、その分相手の集中力も落ちてくる。それを避け、集中力を保って理解してもらうような工夫が必要となる
・相手に最後まで集中力を持って理解してもらうために、各単元やページごとに「要約」(=「かんばん」)を付けることも一つの手段である
・「かんばん」で注意が必要なのは、「短くまとめる」「要約を失敗すると、余計に伝わりにくくなる」「相手の心に響く、読みやすい言葉を選ぶ」ことである
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