「おわりに」の書き方
今回は企画書における「おわりに」の書き方について説明していきます。
この文章を読むことで、『「おわりに」の重要性』『「おわりに」の書き方案』について学ぶことができます。
「おわりに」の重要性
企画書の中での「おわりに」とは、「企画書の最後の最後に、伝えたいことを書くページ」となります。
企画書は、「はじめに」で読み手の「読みたい」という気持ちを呼び起こし、企画内容の部分で「採用したい」という気持ちになってもらい、予算やスケジュールなどで「条件」を確かめていきます。
つまり、「おわりに」の部分にたどり着くまでに、多くの場合、採用の可否は決まっている可能性が高いのです。
そのため、「すでに採用の可否が決まっているから、それほど力を入れなくても良い」と考え、「おわりに」のページを軽視してしまう人が多くいます。
しかし、競合他社がいる場合に、それまでの部分で他の企画書と圧倒的な差をつけていることばかりではありません。また、競合がいない場合でも、「完全にこの企画書の内容を気に入った」と思ってもらえるケースばかりではありません。
「どちらの企画書が良いかな」と迷っていたり、「この企画案を本当に採用して良いのか」と決断をしきれなかったりする可能性もあるのです。
そんな状態で、「おわりに」を読んでいるかもしれません。
言葉を変えれば、「おわりに」の印象が採用の可否を決めることがあるかもしれない、ということです。
よって、「おわりに」の最後まで手を抜かないことが重要です。
「おわりに」の書き方案
例えば、以下の方法があります。
1.企画書や企画内容への想いを語る
2.企画書を最後まで読んでいただいたお礼を述べる
3.企画内容に疑問や質問があれば、すぐに連絡が取れるように連絡先を記載する
他にも様々な方法を考えることが出来ます。
人柄を伝えて安心感を持ってもらったり、良い印象を与えたりすることは採用にもつながることです。もし不採用であっても、次の機会につながることもあるのです。
【事例】
Aさんはリフォーム会社を経営しています。一般家庭よりもオフィスのリフォーム(改装)を得意としています。
ある時、B社のC社長から「オフィスの改装の企画書」を提出するよう依頼が来ました。
数社の競合他社も企画書を提出しており、その中から1社のみが選ばれることとなっています。競合他社は、「価格競争力」や「デザイン力」など、それぞれの特徴を企画書に盛り込み競いあっています。
よって、B社のC社長も「どの会社もそれぞれ特徴があって甲乙が付け難い」と迷ってしまいました。
しかし、最終的にAさんの企画書が採用されました。それは、C社長が迷っていた時に、Aさんの企画書の「おわりに」のページを読んだからです。
競合他社もお礼などは書いてあったのですが、Aさんの企画書には、「おわりに」でAさんの会社の従業員の紹介や外注業者の紹介が書かれていたのです。
しかも、単なる紹介ではなく、顔写真と「普段からモットーとしている事」「仕事にかける想い」などが書いてありました。
それを読んだC社長にAさんの会社の従業員や外注業者の人柄が伝わって、「この会社であれば仕事を任せても安心だ」と思ってもらうことが出来たのです。
まとめ
・企画書の中での「おわりに」とは、「企画書の最後の最後に伝えたいことを書くページ」である
・企画書の「おわりに」のページに行き着くまでに、採用の可否が決まっていることも多いが、まだ迷っている場合もある。迷っている場合には、「おわりに」の印象が採用の可否を決めることもある
・「おわりに」の中で「企画内容への想い」を語ったり、「企画書を最後まで読んでいただいたお礼」を述べたり、「企画内容の疑問や質問を聞ける連絡先」を記載したりするなど、最後まで手を抜かないことが重要である
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