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企画とアイディアの違い

今回は企画とアイデアの違いについて説明していきます。

 

この文章を読むことで、「企画書を作成する上で、企画とアイデアの違いを知っておくことはなぜ重要か」について学ぶことができます。

 

企画とアイデアの具体的な違い

 

企画書を作成する際に注意すべき点があります。

 

それは、「企画とアイデアは違う」ということです。

 

企画とアイデアを混同すると、良い企画書にはなりませんし、もしかすると、「そもそも企画書自体が出来上がらない」という事態にもなりかねません。

 

 

まず、「アイデアとは何か?」考えてみましょう。日本語に訳すと、アイデアとは「思いつき」や「着想」のことです。

 

次に、「企画とは何か?」を考えてみましょう。別の言葉で言い変えれば、「物事を進めるための計画を立てること。またはその計画自体。」を企画と言います。

 

言葉の意味の違いが分かったところで、企画書においての違いは何なのでしょうか?

 

アイデアは、企画書を作る上での「思いつき」であり、「着想」です。

 

よって、アイデアがないとそもそも企画を思いつかないし、企画書を作ろうという話にもなりません。最初のキッカケなのです。

 

しかし、アイデアだけでは具体的に行動できません。企画書とは、それを読んだ相手に「納得し、承認して、行動してもらう」ためにあるものです。

 

アイデアだけでは、「なんとなく良い発想だな」と納得まではするかもしれませんが、具体性がないので、「承認も行動もできない」のです。

 

企画書を読んだ相手が承認や納得が出来るように、アイデアを具体化したもの(=計画し文章化したもの)」が企画書となるのです。

 

 

では、具体化するにはどうしたらよいでしょうか?これには良い方法があります。

 

それは、「英語の疑問形である5W1H(Why、When、Where、Who、What、How)に当てはめて具体化して行けばよい」のです。

 

つまり、アイデアを「なぜするのか」「いつするのか、いつまでにするのか」「どこでするのか」「誰が、誰に対してするのか」「何をするのか」「どのようにするのか?」にあてはめて考えると、具体的になっていくことになります。

 

良い企画書を書くためには、

 

1.「企画とアイデアの違い」をしっかりと認識すること

 

2. 初期段階ではアイデアを出す

 

3. そのアイデアを具体的に計画・企画する(5W1Hで考えると具体化しやすい)

 

4. その計画・企画を文章化する(=企画書にする)

 

という流れが必要なのです。

 

企画とアイディアの違い1

 

【事例】
AさんとBさんは同期入社の仲の良い同僚で、仕事後は毎日のように居酒屋へ行きます。その中で会社の話題もたくさん出てきます。特に、Aさんは「会社のここの部分は、このように改善すべき」とアイデアをたくさん出します。

 

でも、入社して何年も経ち、たくさんのアイデアを居酒屋で話すものの、一向にそれらは実現されませんでした。

 

Aさんのアイデアは的を射ているので、Bさんやほかの同僚も「良いアイデアだ」とは言ってはくれるのですが、実現はされません。なぜでしょうか?

 

実は、Aさんはアイデアを出すまではするのですが、「アイデアを出せば誰かがそれを実現してくれるだろう」と考えており、自分では何も行動しなかったのです。

 

これでは、いつまでたっても、何も変わりません。

 

 

しかし、Bさんは違いました。Aさんのようにアイデアは豊富ではないものの、「ここだけは絶対に改善したほうが良い」というアイデアをいくつか持っていました。

 

そして、Bさんはアイデアを居酒屋で話すだけでなく、具体化していきます。改善をするには以下の流れが必要と考え、実際に行動していきました。

 

1.改善を進めるにはどうしたら良いかを調査し、企画書を提出をする必要があると分かる。

 

2.その改善は「本当に必要か?」を従業員にアンケートを取る。(5W1Hの「なぜ」)

 

3.改善の中心となる部署内の調整と関係する部署への調整を図る。(5W1Hの「誰が」「どこで」)

 

4.どのくらいの期間がかかるかスケジューリングをする。(5W1Hの「いつ」)

 

5.「上記の事柄および改善の内容、そして、どのように改善するのか」などを企画書にまとめる。(5W1Hの「何を」「どのようにするのか」)

 

6.まとめた企画書を上司経由で取締役会の承認を貰う。

 

これにより、Bさんのアイデアは具体的な計画・企画となりました。そして、その計画・企画を文章化し企画書を作成しました。

 

その結果、その企画(改善案)は取締役会の承認を得ることによって実行されたのです。

 

 

AさんとBさんの共通点は「アイデアがあったこと」です。

 

でも、Aさんのアイデアは実行できなかったのに対し、Bさんのアイデアは実行できました。

 

それは、「アイデアだけで終わってしまった(=Aさんの事例)」ことと、「アイデアを具体的に計画(企画)し、文章化し、企画書にして行動できるレベルまでにした(=Bさんの事例)」こととの違いなのです。

 

まとめ

 

・企画書を作成する上で、「企画とアイデアの違い」を把握することは重要

 

・企画は「ある物事を計画すること。またはその計画自体。」アイデアは「思いつき。着想。」

 

・企画書を作成する流れは、「初期段階でアイデアを出す」、「それを具体化した計画にする(企画する)」、「その計画・企画を文章化(企画書に)する」

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