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予算の設定方法

予算の設定方法

【予算の設定方法】
予算の設定方法には、これといった決まりがあるわけではありません。

 

それぞれの会社が、その会社に合った手法を模索しながら見つけ出していくというのが一般的です。

 

ここでは予算設定に関して、いくつかの方法を挙げてみたいと思います。

 

 

【トップダウン方式による予算設定】
トップダウン方式とは、経営者、あるいは全体管理を行う管理部門が予算を設定し、それを現場に伝えて遂行させる設定方法です。

 

主に規模の小さな企業、あるいは営業力が会社の売上を左右する会社などでみられる予算設定方法と言えます。

 

そしてトップダウンで予算設定をする場合は、予算を決める経営者などが現在の会社の状況をよく把握しているということが条件となります。

 

個人の力量などに売上が左右される、例えば研究開発を中心に行う会社の場合は経営陣が明確に予算を設定することは難しいため、採用しにくい設定方法です。

 

 

≪トップダウン方式のメリット≫
トップダウン方式のメリットは、予算設定が「迅速に行える」ということにあります。

 

トップが様々な状況を考慮して現場の担当者からも現実的と思える予算設定ができれば、スピード感を持って経営者が予算を経営計画に活かすことができ、他社に対する競争力の強化にもつながります。

 

 

≪トップダウン方式のデメリット≫
トップダウン方式のデメリットは、どうしてもその予算が「ノルマ」のような存在となり、担当者からすると「やらされている」という印象を持ってしまいがちになることです。

 

よって、トップダウン方式で決める場合は、現場の担当者が「なぜ?」と思うことのないように、その真意を正しく伝えることが必要です。

 

ただ闇雲に予算を遂行させようとすると、担当者のモチベーションが低下してしまう可能性が高くなります。

 

よってそのためには、経営者が常に「現場レベルの感覚」を持っていることが必要となります。

 

 

【ボトムアップ方式による予算設定】
ボトムアップ方式とはトップダウンとは逆の考え方で、現場が予算の原案を決め、最終的に管理部門などでまとめあげる予算設定方法です。

 

大規模な会社では経営者や管理部門ではその状況が把握しにくくなるため、ボトムアップ方式が採用され、比較的現場に原案の決定権を与えられている場合が多くなっています。

 

 

≪ボトムアップ方式のメリット≫
ボトムアップ方式のメリットは、より現状に沿った現実的な予算が設定できるということです。

 

現場での意見をまとめて設定するため、無理のない予算となってその実行可能性が高くなるため、外部関係者などの信頼を得やすくなる方法です。

 

トップダウンで決める場合にありがちな、「大風呂敷を広げる」ような予算設定にはなりにくいということです。

 

 

≪ボトムアップ方式のデメリット≫
ボトムアップ方式のデメリットは、その予算がさほど努力をしなくても達成できる「ハードルの低い」予算になりやすいということです。

 

現場では当然自分たちが達成可能と思われる範囲内で予算を設定します。

 

よって、何らかのアクシデントが発生した場合に備えて、比較的「ゆとり」のある予算になりやすいと言えます。

 

予算が「達成できなかった」ということを避けようとする予算となりがちで、目標が低く設定される(保守的になる)ケースが多くなる方法です。

 

 

【最も効果的な予算設定】
予算設定をトップダウン方式、ボトムアップ方式のいずれで行うとしても、ともにメリットやデメリットが存在します。

 

このようなことから、最も効果的な予算設定はできる限り「トップダウンとボトムアップを融合させること」であると考えることができます。

 

基本的には以下のような流れになります。

 

 

経営陣が大枠で予算方針を考える。
 ↓
現場がその予算に対して実際に予算を設定する。
 ↓
管理部門が最終調整を行い、予算を決定する。
 ↓
変化する状況に合わせて、修正を加えていく。

 

 

そして大事なことは、いずれの形式をにしても経営者だけではなく担当者レベルにその内容が行きわたっているということです。

 

この原則を守った上で、効果的な予算設定を行っていきましょう。

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