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会計公準と企業会計原則 その1

会計公準と企業会計原則 その1

【会計公準と企業会計原則を理解する】
ここからは、財務会計について考えていきます。

 

財務会計の集大成となる代表的なものは、損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)です。

 

損益計算書と貸借対照表に関しては、また別の項で説明します。

 

これらの財務諸表に与えられた使命は、「外部関係者への説明をすること」です。

 

しかし仮に企業が完全に独自のルールを作り、そのルールの下で作成すると、その財務諸表は内部の人間しかわからないということになってしまいます。

 

よってそれを防ぐために会計には以下のような前提があり、その前提の下で作業をすることが定められています。

 

その構造(考え方)は以下の通りです。

 

会計公準と企業会計原則

 

ここでは最もその基礎となる会計公準と、具体的な原則である企業会計原則について考えます。

 

【1.会計公準】
会計公準とは、会計を行う際の根本的な考え方となるものです。

 

会計公準には3つの原則があり、そのすべてが「それを前提としなければ会計が成り立たない」とも言えるものです。

 

会計公準と企業会計原則

 

≪企業実体の公準≫
企業実体の公準とは、会計を行う際は企業を独立した実体を持つものとして考えるということです。

 

株式会社は株主が出資しているため、本来は「企業利益=株主利益」となるために企業は活動します。

 

しかし、例えば株主が社長1人という企業の場合は、「企業利益=株主利益=経営者利益」となるため、実質「株主=経営者」によって私有化されている場合があります。

 

そしてその経営者の個人的なやりくりなどをその企業の会計に入れてしまうと、それは会社の会計ではなくなってしまい、企業会計の概念自体がないも同然となってしまいます。

 

よって、あくまでも会社は独立した「法人」であって他人の要素は入れてはならないという考え方が企業実体の公準です。

 

 

≪継続企業の公準≫
継続企業の公準とは、会計はあくまでも「継続」する企業を前提にしているということです。

 

実際には短期間で達成できる、何らかの目的のためだけに作られる企業なども存在します。

 

しかし会計に一定の区切りを持たせるため、企業は継続するという前提に立ち(この継続という考え方はゴーイングコンサーンとも呼ばれます)、その中で「期間」を設けて会計を行っていこうという考え方が、継続企業の公準です。

 

ある意味強引に期間を設けなければ、その会社の利益などが延々と判断できなくなってしまうためです。

 

なお、継続企業の公準は、会計期間の公準などと呼ばれることもあります。

 

 

≪貨幣的評価の公準≫
会計は貨幣で評価できるものをその対象とし、その計算は「金額」を使って行うということです。

 

例えば貸借対照表の資産として、「パソコン3台」などと記載されていても、それがどのくらいの価値があるのかわかりません。

 

資産であるパソコン3台の「貨幣での価値」が表記されていなければならないのです。

 

そう考えると、例外を除き、例えばその会社の技術やブランド価値、将来性などは会計では測れないことになります。

 

ここでいう例外とは、「M&Aによって買収した会社の買収価格がその会社の純資産を上回る場合」などです。

 

この場合は、買収によって貨幣価値を認められなかった技術やブランド価値、将来性などが貨幣価値として表れたということになり、それらに貨幣価値が付与されます。

 

そして、この価値は「のれん」と呼ばれています。

 

このように、基本的にはすべての資産は金額で表記しなければなりません。

 

 

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