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リスクとポートフォリオ その1

リスクとポートフォリオ その1

【リスクとポートフォリオ】
ファイナンス的に見た「リスク」とは、以下のように定義されていました。

 

・リスクとは、不透明なマーケットリスクのことを言う。
・リスクを負うのは基本的には常に投資家(株主)である。

 

そして例えば大手食品チェーン店A社でメニュー表示が偽装され、経営面で大打撃を受けた場合などは、投資家はA社とB社の株主になっていればA社の株価の落ち込みをB社の伸びでカバーすることができるということも学びました。

 

特定の会社で起きたリスクは、上記のように複数の会社の投資を行うことで回避が可能であるということです。

 

そしてこのようにリスクを回避するための様々なタイプの株式や債券などの組み合わせのことを、「ポートフォリオ」と呼びます。

 

ここではまず投資の際の期待値である期待収益率について学び、ポートフォリオを組むということは具体的にどのようなことなのかということを学んでいきましょう。

 

 

【期待収益率とは】
ポートフォリオの基礎を理解するために、まずは個別の会社に投資する場合のリターンについて考えてみましょう。

 

リターンとは、投資によって得られる収益のことです。

 

そして投資家はリスクを負って投資を行うことになるので、リスクに見合ったリターンを得ようと考えます。

 

そしてこのリターンの予測値は「期待収益率」と呼ばれ、各会社の様々な環境下での収益予想を加重平均したものとなります。

 

では、以下のケースで個別の会社における投資の期待収益率を考えてみましょう。

 

 

≪今後の為替レート予想≫
・今後円高になる確率 20%
・今後円安になる確率 40%
・今後不変である確率 40%

 

今後の為替レートは上記の確率で推移すると考えられています。

 

そしてこの予想の下での輸出関連企業であるO社、輸入関連企業であるP社の収益は以下のようになると予想されます。

 

 

≪輸出関連企業であるO社≫
・円高になると収益が10%ダウンする。
・円安になると収益が20%アップする。
・不変の場合は収益に影響はない。

 

 

≪輸入関連企業であるP社≫
・円高になると収益が15%アップする。
・円安になると収益が10%ダウンする。
・不変の場合は収益が5%アップする。

 

輸出関連企業であるO社は円安になると収益はアップし、輸入関連企業であるP社は円高になると収益がアップします。

 

しかしいずれも逆の場合は、収益がダウンします。

 

そして期待収益率は、それぞれの環境の下での収益にその発生確率をかけ、すべてを加算することで計算することができます。

 

期待収益率 = (収益(率)×それぞれの環境の発生確率)の総和

 

 

・輸出関連企業であるO社の期待収益率
円高の場合 (−10)×0.2 = −2%
円安の場合 20×0.4 = 8%
不変の場合 0×0.4 = 0%

 

O社の期待収益率 = (−2%)+8%+0%= 6%

 

 

・輸入関連企業であるP社の期待収益率
円高の場合 15×0.2 = 3%
円安の場合 (−10)×0.4 = −4%
不変の場合 5×0.4 = 2%

 

P社の期待収益率 = 3%+(−4%)+2% = 1%

 

 

O社の期待収益率は6%、P社の期待収益率は1%となります。

 

期待収益率はO社、P社ともプラスになっており、O社の方がP社に比べて高くなっています。

 

しかし、ここで気を付けておきたいことは以下の点です。

 

・円高の場合、O社だけに投資した場合のリターンは「−」になる。
・円安の場合、、P社だけに投資した場合のリターンは「−」になる。

 

O社あるいはP社だけに投資した場合は、為替の推移状況によってはマイナスになる可能性があるということです。

 

 

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