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競争戦略①(競争戦略とは) その1

【競争戦略とは】
マーケティングの主役はその名の通りあくまでも市場であり、企業はマーケティングを駆使する際には、市場にいる顧客を中心に考えなければなりません。

 

市場や顧客を無視した企業本位の戦略や施策は、マーケティングの本質を無視したものであり、いくらマーケティング部門を立ち上げても、市場調査を行っても、期待される効果は得られないでしょう。

 

もっとも、市場や顧客ばかりを重視しすぎても、企業は成長することができません。

 

どの市場にも必ず競合他社が存在していますし、たとえ今はいなくても、これから参入してくる可能性は否定できないのです。

 

そのような競合他社との競争に勝ち抜くことができなければ、いずれは市場からの撤退を余儀なくされることでしょう。

 

そこで必要なのが「競争戦略」という考え方です。

 

競争戦略とは、競合の動向や市場における地位から、自社が行うべき最適な戦略を導き出すことです。

 

自社が、業界内でどのようなポジションに属しているのかを理解することで、これから目指すべき地位や目標を見定めていきます。

 

そうすることで、構築すべき戦略の方向性が明らかになり、マーケティングをどのように実践すればいいのかがわかるのです。

 

市場におけるポジションは、次の4タイプに分類することができます。

 

・リーダー企業
・チャレンジャー企業
・ニッチャー企業
・フォロワー企業

 

競争戦略(競争戦略とは)

 

 

詳しい概要について後述しますが、ここでは自社がどのタイプに属しているのかを知るようにしましょう。

 

リーダー企業とは、業界内でのリーダーです。

 

量的経営資源が多く、質的経営資源が高品質なのが特徴です。

 

マーケットシェアがナンバーワンなので、業界を牽引していく役割を担っています。

 

とるべき戦略としては、規模の経済を利用した全方位型の戦略ということになるでしょう。

 

市場規模が拡大すれば、それだけで多大なメリットを享受できます。

 

チャレンジャー企業とは、リーダー企業に挑戦できるだけの地位につけている企業のことです。

 

マーケットシェアは多いですが、トップに君臨するリーダー企業には及びません。

 

また、量的経営資源は豊富ですが、質的経営資源が低いという特徴があります。

 

とるべき戦略としては、リーダー企業が十分に強化できていない製品分野やエリアに参入するなど、差別化を通してシェアを拡大していくというものになります。

 

ニッチャー企業とは、業界全体のシェアはそれほど多くないものの、特定の分野(ニッチ分野)において、質的経営資源が高い企業のことです。

 

独自の技術やノウハウ、ブランド、システムなどを活用して、一定の地位を築いているのが特徴です。

 

大手企業との戦いを避け、リーダーやチャレンジャーが参入していない分野で攻勢を強めていくことがとるべき戦略となります。

 

最後はフォロワー企業です。

 

フォロワー企業とは、量的経営資源も少なく、質的経営資源も特段高くない企業のことです。

 

まずは、生存するための収益源を確保し、いずれはチャレンジャー企業やニッチャー企業へと移行する戦略をとる必要があります。

 

上位企業の手法を真似することで、時間をかけずに効率よく収益力を強化できるため、模倣戦略が有効となります。

 

競争戦略(競争戦略とは)

 

 

【例題】
それでは、例題をとおして、競争戦略についてより深く学んでいきましょう。

 

業界にはさまざまな企業が存在しているものですが、一部のトップ企業を除いては、どのポジションにつけているのかは分かりにくいのが実情です。

 

まずは自社から分析して、競合他社のタイプについてもポジショニングしてみましょう。

 

そうすることで、市場全体の状況が見えるようになります。

 

 

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