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グローバルマーケティングにおける企業の条件 その2

グローバルマーケティングにおける企業の条件 その2

【例題】
それでは、例題をとおして、グローバル・マーケティングのステップについて学んでいきましょう。

 

すべての企業においてグローバル・マーケティングが必要なのではなく、状況に応じて対応すべきということを理解しておけば、それぞれの企業のフェーズによって取り組むべきことも明らかになります。

 

流れの中で本質を理解していきましょう。

 

<例>
フランチャイズで和菓子店を展開しているA社は、日本における市場の飽和に苦慮していました。

 

現在でも、季節ごとに高単価の和菓子が売れている状況に変わりはありませんが、洋菓子をはじめとする代替品も多数登場しているという事情もあり、このまま日本で事業を展開しているだけでは限界があることは明らかです。

 

そのような事情を考慮して、社長のYさんは海外展開を模索していました。

 

和菓子は日本の伝統的な文化でもあるため、日本の友好国には容易に受け入れられるのではという算段があったのです。

 

たしかに日本料理などは、海外でも人気があり、成功している店舗も多数存在しています。

 

それらの店舗をモデルケースとして、海外事業に打って出ようとしていました。

 

ただ問題なのは、海外で事業を行うにあたって、経験者がいないということです。

 

また、語学力があり、文化的な背景も熟知している人材がいなかったのです。

 

このまま海外展開をしていけば、手探りで事業を継続することになり、現地の企業との競争に打ち勝つのは難しいと予想されます。

 

そこでY社長が行ったのが、段階的な海外進出です。

 

「小さくはじめて大きく育てる」を合言葉に、まずは日本と市場や環境が似通った近隣諸国に進出することにしました。

 

日本人が多く存在している地域であれば、最初からある程度の収益が見込めると予想したのです。

 

Y社長の目論見は当たりました。

 

近隣諸国からはじめて、A社のブランドは徐々に海外でも知られるようになったのです。

 

その後はさらに、展開する国を増やしていきました。

 

ただその過程においても、基本的なマーケティング手法に変更はありません。

 

和菓子本来の良さを知ってもおうとする営業手法は、どの国においても好評でした。

 

 

<解説>
いくら日本国内で影響力のある企業でも、海外に出れば新興企業と変わりません。

 

その点を理解して少しずつ段階を踏みながら事業を拡大しなければ、大きく失敗してしまう可能性があります。

 

A社のように、小さくはじめて大きく育てる方針は、マーケティングの観点からも重要なことと言えるでしょう。

 

 

【グローバルマーケティングが必要な企業の条件】
それでは最後に、グローバル・マーケティングが必要な企業の条件について考えていきましょう。

 

くり返しになりますが、必ずしもすべての企業にグローバル・マーケティングが必要なわけではありません。

 

基本的な条件としては次の3つになります。

 

1.国や地域によってマーケティング手法を変えている
2.グローバル・マーケティングの実施によってメリットがある
3.国や地域での差別化戦略が、グローバル・マーケティングによって克服できる

 

グローバルマーケティングにおける企業の条件

 

 

<1.国や地域によってマーケティング手法を変えている>
すでに海外展開をしている企業の場合、国や地域によってマーケティング手法を変えているのであれば、グローバル・マーケティングによって成果が得られます。

 

マーケティングの本質を理解し、独立したマーケティング手法を統合することによって、管理から意思の疎通までスムーズに行えるようになります。

 

 

<2.グローバル・マーケティングの実施によってメリットがある>
その他にも、グローバル・マーケティングの実施によってコストが削減できたり、あるいはグループ企業の管理に役立つと考えられるのであれば、グローバル・マーケティングを実施するべきです。

 

人や物の移動、あるいはノウハウの共有など、グローバル・マーケティングによって会社全体がフラットになる場合もあります。

 

 

<3.国や地域での差別化戦略が、グローバル・マーケティングによって克服できる>
海外展開をしている企業が抱えている問題にはさまざまなものがありますが、それらがグローバル・マーケティングの導入によって克服できるのなら、是非グローバル・マーケティングを実践するべきでしょう。

 

とくに、国民性などが問題になる場合には、人間の本質を考慮しているマーケティングの基礎は役立ちます。

 

グローバルマーケティングにおける企業の条件

 

 

【まとめ】
・国内だけの事業展開は、企業を大きくすればするほど、いずれ限界がおとずれる
・日本の成長はゆるやかになり、大きな経済発展は望めない
・グローバル・マーケティングに至る段階には、「国内マーケティング」「輸送マーケティング」「海外マーケティング」「多国籍企業化」がある
・グローバル・マーケティングが必要な企業の条件は次の3つ
 1.国や地域によってマーケティング手法を変えている
 2.グローバル・マーケティングの実施によってメリットがある
 3.国や地域での差別化戦略が、グローバル・マーケティングによって克服できる

 

 

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