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製品戦略A(新製品開発プロセス) その2

製品戦略A(新製品開発プロセス) その2

<解説>
新製品の開発にあたっては、コンセプト決定の段階から、自社がもつシーズと顧客のニーズという二つの要素を考慮しなければなりません。

 

シーズにばかり注目してしまえば、企業の意向のみを反映した売れない商品となってしまいますし、反対に顧客のニーズにばかり注目してしまえば、利益率の低い商品となってしまいます。

 

また、新製品というのは、必ずしも既存製品の延長にあるとは限りません。

 

場合によっては、自社のシーズと顧客のニーズを突き詰めた先に、これまで見たこともないような製品が完成することもあるのです。

 

それこそが、企業活動におけるイノベーションと言えるでしょう。

 

かつては、手のひらでインターネットが楽しめるなど、誰も想像できませんでしたよね。

 

 

【新製品開発プロセス】
新製品開発の大きな流れについて、ご理解いただけましたでしょうか。

 

ここからは、4つのステップをさらに細分化した、新製品開発プロセスにおける「9つの具体的な行動」についてご説明いたします。

 

全体の流れを意識しながら読み進めることで、よりイメージしやすくなりますよ。

 

自身が携わっている業種・業界に照らし合わせながら理解するようにしてください。

 

<第一段階:製品コンセプトの開発>
@製品アイデアの開発
新製品の開発は、製品のアイデアを出すことからはじまります。

 

どんなに素晴らしい製品でも、最初のアイデアがなければ具体化することはできませんよね。

 

実際にアイデアを出す方法としては、自社のシーズ(強み、技術、ノウハウなど)をヒントとするか、あるいは顧客のニーズ(悩み、願望、解決策など)をヒントとするという二つの方向性があります。

 

いずれの視点も重要となりますので、どちらかを優先するのではなく、両面から検討を進めなければなりません。

 

シーズからスタートしてニーズを加味しつつ商品化する場合もありますし、その逆もあります。

 

スマートフォンなどはシーズを具体化したものではありますが、顧客のニーズに合わせて価格や機能が調整されて商品となっています。

 

製品戦略(新製品開発プロセス)

 

Aアイデア・スクリーニング
アイデアをただ出しただけでは、最終的に商品化することはできません。

 

ビジネスである以上、開発コストなども勘案しつつ、より成功確率の高いものへと絞り込んでいかなければなりません。

 

複数のアイデアがあれば、優先順位などもつける必要があるでしょう。

 

そうした過程がアイデアのスクリーニングです。

 

その際に、ふるいにかける判断基準となるのが、経営理念や戦略ドメイン、経営資源、経済性、市場性、実現性、あるいは採算の目処などですね。

 

もちろん、開発チームや携わる人材に加えて、経営陣も説得しなければなりません。

 

そのためには、より具体的に製品の魅力を説明できるようにしておく必要があるでしょう。

 

B製品コンセプトの開発
スクリーニングによって精査されたアイデアを、より明確なコンセプトとしてまとめます。

 

そこで考慮すべきなのは、「誰に、どんなベネフィットを与える商品なのか?」ということです。

 

より具体的でイメージしやすいコンセプトに仕上げることができれば、想定顧客に対してのアプローチも容易になることでしょう。

 

最終的には、想定するユーザーが実際に使用している場面がイメージできたり、消費者に対してわかりやすく説明できるところまでコンセプトを煮詰める必要があります。

 

そのためには、市場のターゲティングやポジショニングを意識すると良いでしょう。

 

もちろん、顧客に伝わることだけでなく、社内でもコンセプトを共有できるようにしなければなりません。

 

 

<第二段階:戦略仮説の検討>
Cマーケティング戦略検討
コンセプトが明確になったら、次はマーケティング戦略を検討していきます。

 

つまり、市場や顧客に対してどのように価値を提供していくかということを決めるのですね。

 

具体的には、ターゲティング、ポジショニング、マーケティング目標を明確にしたあと、詳細なマーケティング・ミックスや予算についても検討を加えていきます。

 

D事業経済性分析
マーケティング戦略を策定したら、次は、事業の経済性を分析します。

 

予想売上高や原価、利益についても予測を立てることで、その製品で採算がとれるかどうかを検討します。

 

また、自社の戦略目標に合致するかどうかも考慮しましょう。

 

ここで事業として成立しないと判断されれば、コンセプトの段階から練り直すことになります。

 

 

<第三段階:製品化>
E製品開発
この段階ではじめて、具体的な製品開発がスタートします。

 

設計や開発部門も加わり、マーケティンググループとコンセプトについて意見交換をしながら、素材や仕様を決めていくのです。

 

製作された試作品は、安全性や耐久性のチェックだけでなく、顧客へのリサーチにも活用されます。

 

必要であれば特許申請も行わなければなりません。

 

Fテスト・マーケティング・G製品生産
試作品を活用したテスト・マーケティングを行い、デザインやブランド、あるいはパッケージングなどの細かい部分についても検討を重ねていきます。

 

顧客の反応によっては、そのまま商品化されずにお蔵入りすることもありますが、全国展開する際のコストを考えれば懸命な判断ができると言えます。

 

良い反応があれば製品化へと至ります。

 

 

<第四段階:市場への参入>
H新製品の市場導入
最後は、これまでの過程をすべて考慮しつつ、新製品を市場へと投入します。

 

大枠のマーケティング計画に従い、個別の戦術を打ち出しながら、より効果的にプロモーション活動を行うことが大切でしょう。

 

市場参入後も、顧客からのフィードバックを定期的に行い、計画そのものをつねに見直す姿勢を持てるかどうかが重要になります。

 

製品戦略(新製品開発プロセス)

 

 

【まとめ】
・新製品開発プロセスには4つのステップがある
 第一段階:製品コンセプトの開発
 第二段階:戦略仮説の検討
 第三段階:製品化
 第四段階:市場への参入
・それぞれのプロセスにおいて、セグメンテーションやポジショニング、マーケティング・ミックスなどを応用すること
・新製品開発プロセスはさらに9つの行動に分類できる
・マーケティング計画を、いつでも見直せる勇気をもつことが大事

 

 

前のページ 「製品戦略A(新製品開発プロセス) その1」

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