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環境分析のフレームワーク その1

環境分析のフレームワーク その1

【環境分析の際に活用できるフレームワーク】
企業がマーケティングを実践する際、まず最初に「環境分析」を行うべきということはすでにご説明しました。

 

企業活動そのものが、内部環境と外部環境から成り立っている以上、自社をとりまく環境がどのようになっているのかを把握することは、今後の戦略を構築するうえで役立つことはもちろん、実践するマーケティングの基礎になります。

 

もっとも、環境分析と一口に言っても、その内容は多種多様です。

 

自社に関すること、競合他社に関すること、あるいは顧客に関すること、はたまた社会情勢や政治、法律、技術など、多岐にわたるのです。

 

環境分析を行う際には、それらの要素を“モレなくダブりなく”収集し、分析の精度をあげる必要があります。

 

いわゆるミーシー(MECE:Mutually Exclusive、Collecticely Exhaustive)ですね。

 

ミーシーは、ただ闇雲に取り組んでも上手くいきません。

 

たとえば、自社の環境分析を行う場合に、製品も価格もチャネルも技術も、あるいは人材についてもごちゃまぜに強みとしてピックアップしてしまえば、意味のある分析を行うことはできないでしょう。

 

大切なのは、必要な要素を収集し、それらをいくつかの要素に正しく分類することですね。

 

そうすることによって初めて、データ収集がデータ分析へと昇華するのです。

 

そのときに、活用できるのが「フレームワーク」です。

 

環境分析にフレームワークを利用することによって、分析のたびに“どのような要素を収集するべきか”、“収集した要素をどのように分類するべきか”について、頭を悩ませる必要がなくなります。

 

このことは、時間の短縮につながるだけでなく、だれが分析しても一定の成果を得られるという意味において、大いにプラスになると言えるでしょう。

 

実際に、環境分析に活用できるフレームワークには、以下のようなものがあります。

 

・3C分析
・SWOT分析
・PEST分析
・ファイブフォース分析
・バリューチェーン分析
・4P
・プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)

 

いくつかのフレームワークに関しては、ご存知の方も多いかと思います。

 

それぞれの具体的な内容については後ほど解説するとし、ここではまず、環境分析にフレームワークが活用できるのだということを理解しておいてください。

 

もちろん、フレームワークはマーケティングの環境分析にだけ使うものではありませんので、この機会にぜひ覚えておきましょう。

 

【例題】
それでは、例題を通じて、環境分析におけるフレームワークの活用方法をみていきましょう。

 

フレームワークによって分析するのは、マーケティングの基礎となる企業の環境です。

 

その点から意識を遠ざけないようにして、「環境分析とそのためのフレームワークの活用は、どういう意味において役立つのか」ということを考えながら、読み進めてみてください。

 

<例>
都内でイタリアンレストランを運営しているオーナーシェフのAさんは、今後の店舗運営について頭を悩ませていました。

 

というのも、これから事業そのものを大きく展開していくにあたって、いくつかのプランを考案していたものの、どれを選択するべきか決められずにいたからです。

 

しかも、自身がシェフということもあって、じっくりと時間をかけて今後の戦略を練る暇がなかなか確保できないのが現状でした。

 

実際に、Aさんが考えている事業展開の手法には、3つの方向性がありました。

 

一つ目は2号店の出店、二つ目は料理教室の定期開催、そして三つ目は料理本の出版です。

 

いずれにしても、実行する場合の課題はあるものの、ビジネスそのものを前に進めるためには効果的だと考えていました。

 

また、Aさん自身、どのプランにも強い興味があったために、最終判断ができないまま月日ばかりがいたずらに経過しています。

 

そんな折、たまたま出席した知人の勉強会にて、経営コンサルタントのBさんと知り合いました。

 

Bさんは、Aさんの現状を理解したうえで、次のようなアドバイスをくれたのです。

 

「Aさんが考案された3つのプランは、どれも非常に魅力的だと思いますが、まずはビジネス全体の環境分析をしてみてはいかがでしょうか。そうすることで、今、一番やるべき施策がみえてくるはずです。環境分析に活用できるフレームワークをいくつかご紹介しましょう。」

 

Aさんは、Bさんからいただいたアドバイスをもとに、さっそく自社の環境分析を行いました。

 

その結果、2号店の出店には場所と利用者の面で問題があること、そして出版に関しては、書籍の売上低迷という社会情勢や技術的な部分で問題があることが判明したのです。

 

そのようにして、フレームワークを使った環境分析によって、事業展開の方向性が、料理教室の定期開催に無理なく自然と決まりました。

 

 

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