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製品戦略D(プロダクトエクステンション) その1

製品戦略D(プロダクトエクステンション) その1

【プロダクトエクステンションとは】
一般的な製品は、製品ライフサイクルの軌跡をたどるようにして、やがて衰退していきます。

 

必ずしもすべての製品が製品ライフサイクルをたどるわけではありませんが、発売当初から永続的に売れ続ける商品というのはありません。

 

その理由は、消費者の志向や生活スタイルの変化もありますが、競合他社の存在も大きなポイントとなります。

 

しかし企業は、存続していかなければなりません。

 

そのために新しい製品を作り続ける必要があるのですが、新製品の開発にはコストがかかることもあり、また、確実に売れる保証があるわけではありません。

 

そのため、新製品開発は、場合によっては大きなリスクともなり得るのです。

 

そこで考慮するべきなのが「プロダクトエクステンション(Product Extention)」です。

 

プロダクトエクステンションとは、衰退期を迎えてしまった製品に対し、さまざまな施策を講じることによって、ライフサイクルのスパンを意図的に引き伸ばしたり、第二の成長期を創出するためのマーケティング手法です。

 

とくに、過去、爆発的にヒットした製品は、プロダクトエクステンションによってブームを再燃させることも可能です。

 

たとえば、今でこそ居酒屋での基本メニューとなっている「ハイボール」は、かつてのウイスキー人気を取り戻すために、サントリーが仕掛けたプロダクトエクステンションと言えます。

 

新しいウイスキーの飲み方を提案することによって、ビールに取って代わる地位を確立させたのですね。

 

支持層も、これまでの中高年から若年者へと広がっています。

 

プロダクトエクステンションを行うには、「@ターゲット市場の再定義」「A再定義した市場に適合するように、製品を改良する」「B新たな市場と製品に合わあせたマーケティングを展開する」という3つの過程を経るのが一般的です。

 

それぞれの工程について、簡単にご説明いたしましょう。

 

@ターゲット市場の再定義
最初に、プロダクトエクステンションの対象となり得る製品に対し、ターゲット市場の再定義を行います。

 

ハイボールのように、かつては中高年をターゲットにしていたものを若年層にまで広げるというように、製品そのものの立ち位置を定義し直すのです。

 

そうすることで、これまでとは違った戦略を構築することが可能となります。

 

A再定義した市場に適合するように、製品を改良する
次に、新しく定義しなおした市場に対応できるよう、製品を改良します。

 

ウイスキーのようなアルコール飲料の場合には、中身を変えることなく、新しい飲み方を提案するという方法もあります。

 

そうすることで、製品の改良にかけるコストを削減できるばかりでなく、よりスピーディーに新規顧客の獲得を実現することが可能となります。

 

B新たな市場と製品に合わあせたマーケティングを展開する
最後に、新しい市場と改良した製品に合わせて、マーケティング戦略を展開していきます。

 

いわゆるマーケティング・ミックス(4P:製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion))の実施です。

 

ビールよりも安価で提供し、大衆居酒屋をはじめとする各店舗に普及させることで、ハイボールは定番商品となりました。

 

 

【例題】
それでは、例題をとおして、プロダクトエクステンションについての理解を深めていきましょう。

 

ポイントとなるのは、既存製品をいかに現在の市場に適合させるかということです。

 

顧客のニーズを的確に把握し、より効果的に改良を加えることで、新しい市場を開拓することも可能となります。

 

新製品の開発だけでなく、既存製品の再利用が企業業績を好転させるという点を理解しておきましょう。

 

 

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